車を所有していると、ガソリン代や保険、車検などさまざまな維持費がかかります。できるだけ出費を抑えたいと考える方も多いのではないでしょうか。
特に近年はガソリン価格の高騰が続いており、燃費の良し悪しが家計に与える影響も大きくなっています。
そこで今回は、燃費が悪くなる原因をはじめ、燃費を抑える運転のコツや効果的なメンテナンス方法など、維持費を抑えるためのポイントを解説します。
車の燃費が悪くなる原因とは?

燃費が悪くなるのにはさまざまな要因があります。運転の仕方や車の状態によっては、知らず知らずのうちに燃費を悪化させていることも。
ここでは、燃費が悪くなる主な原因について詳しく解説します。
車体が古くなり劣化している
長年の使用や走行距離の増加により、エンジンや足回り、空気抵抗に関わる部分が劣化すると、燃費が悪化することがあります。
例えば、エンジン内部の摩耗や劣化が進むと燃焼効率が低下し、必要以上に燃料を消費する原因になります。
また、サスペンションの劣化による走行抵抗の増加や、ボディの錆・損傷による空気抵抗の変化も燃費悪化の要因です。
定期的にエンジンの異音やバッテリーの劣化をチェックし、異常があれば早めに整備を行いましょう。
急発進・急加速・急ブレーキを繰り返している
急発進・急加速・急ブレーキを繰り返すと、エンジンに負荷がかかり、無駄な燃料消費が増えるため、燃費が悪化します。
一定の速度を保ちながら走ることで、余計な燃料消費を抑え、燃費の向上につながるでしょう。
タイヤの空気圧が低下している
タイヤの空気圧が不足すると、接地面積が増え、走行時の抵抗が大きくなるため、エンジンに負荷がかかりやすくなります。
特に長距離走行や高速道路では、わずかな空気圧の低下でも燃費に影響を与えることがあるため、注意が必要です。
エアコンの使いすぎ
エアコンはエンジンの動力を利用して作動するため、頻繁に使用するとエンジンに負荷がかかり、燃料消費が増える傾向があります。
特に、夏場の冷房や冬場の暖房を多用する時期は、燃費に影響を与える可能性があるでしょう。
また、設定温度を極端に低くしたり、風量を強めに設定したりすると、さらにエンジンの負担が増え、燃料を多く消費しやすくなるため注意が必要です。
オイルが劣化している
エンジンオイルはエンジン内部の摩擦を減らし、スムーズな燃焼をサポートする役割を担っています。
しかし、オイルが劣化すると潤滑性能が低下し、エンジン内部に汚れが蓄積しやすくなり、結果としてエンジンに負担がかかります。
その影響で燃費が悪化することもあるため、定期的なオイル交換が重要です。

車の燃費をチェックする方法とは?

車の燃費を知ることで、普段の運転やメンテナンスの見直しにつながります。
ここでは、燃費をチェックする2つの方法を紹介します。
WLTCモードを確認
WLTCモードとは、実際の走行距離に近い条件で測定された燃費基準のことで、車のカタログやメーカーの公式サイトで確認できます。
この基準は、市街地・郊外・高速道路の3つの走行パターンを考慮して算出されているため、自分の運転環境と照らし合わせて参考にすることが可能です。
例えば、街乗りが多い場合は「市街地モード」の燃費、高速道路をよく利用する場合は「高速道路モード」の燃費を参考にすると、より実際の燃費に近い値を把握しやすくなります。
ただし、実際の燃費は運転の仕方や車の積載量、道路状況、エアコンの使用頻度などによって変動するため、WLTCモードの数値はあくまで目安として考えましょう。
実際の燃費と比較しながら、自分の車の燃費を把握することが大切です。
車の燃費計をチェックする
最近の車には、燃費をリアルタイムで表示する「燃費計」が搭載されていることが多く、ドライバー自身が簡単に燃費を確認できます。
燃費計は、メーターパネルや車両のモニター画面に表示され、現在の燃費や走行距離あたりの平均燃費を確認することが可能です。
これにより、運転の仕方によって燃費がどのように変化するのかを把握しやすくなり、燃費向上のための運転を意識するきっかけにもなるでしょう。
燃費を良くする運転のコツ

日々の運転を少し工夫することで、燃料の消費を抑えられる可能性があります。
ここでは、燃費を良くするための運転のコツとして、オートマ車・マニュアル車どちらにも共通するポイントを紹介します。
アクセルをゆっくり踏み、スムーズな発進を心がける
発進時にアクセルを強く踏むと、燃費を余計に消費しやすくなります。
アクセルをゆっくり踏み、スムーズな発進を意識しましょう。
車間距離を取り、できるだけ一定の速度で走る
車間距離が短いと、前の車の動きに合わせて頻繁にアクセルやブレーキを操作することが多くなり、燃料の消費が増える傾向にあります。
適度な車間距離を保ち、できるだけ一定の速度で走行することで、無駄な加減速を抑えられます。
また、渋滞を避けることも燃費向上には重要です。
渋滞時はストップ&ゴーを繰り返すため、燃料消費が増加しやすくなります。
事前に交通情報をチェックし、混雑しやすい時間帯やルートを避ける工夫をしてみましょう。
不要なアイドリングをしない
アイドリングとは、エンジンをかけたまま車が停止している状態にあたります。
例えば、信号待ちや駐車中にエンジンをつけっぱなしにしている状態がアイドリングです。
アイドリング中も燃料を消費し続けるため、無駄なアイドリングを減らすことで燃費向上や環境負荷の軽減に貢献します。
燃費向上グッズは本当に効果がある?

近年、燃費向上をうたうさまざまなグッズが販売され、カー用品店などで手軽に購入できます。
例えば、燃料添加剤はエンジン内部の汚れを落とし、燃焼効率の改善が期待できるとされていますが、使用状況によって効果には差があります。
また、エアクリーナーはエンジンに取り込む空気の汚れを除去し、適切な空気供給を維持する役割があります。
定期的な交換は燃費悪化を防ぐ一因となりますが、高性能なものに交換した場合でも、車の状態や運転環境によっては燃費向上に大きな変化が見られないこともあります。
これらのほかにも、さまざまな燃費向上グッズが販売されています。しかし、燃費の向上はグッズだけに頼るのではなく、日頃の運転を見直し、適切なメンテナンスを行うことが重要です。
定期的にプロによる点検や整備を受けることで、車の状態を最適に保ち、より確実な燃費改善が期待できます。
次章では、燃費向上につながるメンテナンスのポイントを紹介します。
燃費を良くするためのパーツとメンテナンス方法とは?

燃費向上グッズは手軽に試せるものが多いですが、長期的に安定した燃費を維持するためには、車のパーツ管理や定期的なメンテナンスが欠かせません。
ここでは、燃費向上に役立つパーツの管理方法や、効果的なメンテナンスのポイントについて紹介します。
タイヤ交換と適正な空気圧の維持
タイヤは、走行時の抵抗(転がり抵抗)に大きく関わるため、燃費に影響を与えやすいパーツです。特にタイヤが劣化するとゴムが硬くなり、グリップ力が低下し、余計な力がかかることで燃費の悪化を引き起こすことがあります。
また、低燃費タイヤ(エコタイヤ)に交換することで、転がり抵抗を減らし、燃費の向上が期待できるでしょう。
さらに、タイヤの空気圧が適正でないと、燃費の悪化につながる可能性があります。例えば、空気圧が低いとタイヤの接地面積が増え、走行時の抵抗が大きくなるため、エンジンへの負担が増えてしまいます。そのため、定期的に空気圧をチェックし、適正な状態を維持することが重要です。
全国に300店舗以上を展開するENEOSウイングでは、タイヤ交換に精通したプロのスタッフが対応しています。
燃費向上が期待できるタイヤの選び方や、空気圧のメンテナンスについても、お気軽にご相談ください。
オイル交換でエンジン負担を軽減
エンジンオイルは、エンジン内部の摩擦を減らし、各部品をスムーズに動かすことで燃焼効率を高める役割があります。また、エンジンの冷却や洗浄、密封、錆の防止といった重要な機能も担っています。
しかし、エンジンオイルは走行を重ねるごとに劣化し、粘度の低下や汚れの蓄積が進みます。
オイルが劣化すると、潤滑性能が低下し、エンジン内部の摩擦が増えて動きが悪くなり、結果的に燃費に悪影響を及ぼすことがあります。
燃費向上を目指すなら、低粘度の省燃費オイルを使用するのも効果的です。低粘度オイルはエンジン内部の抵抗を抑え、エネルギーロスを減らすことで燃費改善が期待できます。
ただし、車種によって適したオイルの種類が異なるため、オイル選びには注意が必要です。
ENEOSウイングでは、知識豊富なプロが、お客様の車に最適なエンジンオイルを丁寧にアドバイスします。
オイル交換を検討されている方は、ぜひお近くの店舗にご相談ください。
車検や定期的なメンテナンスで燃費効率を維持
車検では、エンジンや燃料系統、排気系統の状態をチェックし、燃費の悪化につながる異常に発見できます。
また、車検だけでなく、12ヶ月点検や24ヶ月点検などの日常的なメンテナンスも、燃費を維持するために欠かせません。
例えば、エンジンの点火を担うスパークプラグの摩耗や、エアフィルターの汚れは、燃費に影響を与える要因のひとつです。
これらの部品は、状態に応じて適切なタイミングで交換することが推奨されます。
さらに、サスペンションの劣化によって車体のバランスが崩れると、タイヤの偏摩耗や余分な負荷がかかり、燃費に影響を与えることもあります。
適切なメンテナンスを行うことで、車本来の性能を維持し、燃費効率を安定させることが可能です。
ENEOSウイングでは、プロの整備士が車検・メンテナンスを実施し、お客様の愛車をしっかりサポート。アフターフォローも充実しているため、安心してご利用いただけます。
どうしても燃費が改善しない場合は?乗り換えも選択肢のひとつ

運転の工夫やメンテナンスをしても燃費が改善しない場合は、車の買い替えを検討するのもひとつの方法です。
燃費の良いハイブリッド車・電気自動車を検討する
近年、燃費性能に優れた車が増えています。
特に、低燃費で長距離走行にも適したハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)、電気とガソリンの両方を使えるプラグインハイブリッド車(PHEV)などが注目されています。
ガソリン価格の高騰が続く中、燃費の良い車に乗り換えることで、長期的にコストを抑えることが期待できます。
車のサイズや用途を見直す
現在のライフスタイルに合っていない車を使っていると、燃費が悪化しやすくなります。
以下の点を見直すことで、無駄な燃料消費を抑えられる可能性があります。
- 通勤や買い物がメインなら、軽自動車やコンパクトカーを選ぶ
- アウトドアや長距離走行が多いなら、燃費性能の高いSUVやミニバンを選ぶ
燃費とコスト、両方抑えたい方は中古車も選択肢に
新車・中古車を問わず、車の買い替えを検討する際にはできるだけ費用を抑えたいと考える方が多いはずです。
そんな方におすすめなのが、ENEOSウイングの中古車販売サービスです。
ENEOSウイングでは、高品質な中古車を豊富に取り揃えています。プロの整備士による点検・整備が行われているため、安心して購入できるのも魅力です。
「燃費の良い車に乗り換えたいけれど、コストは抑えたい」という方は、ぜひENEOSウイングの中古車販売サービスをご利用ください。
燃費向上に関するよくある質問

最後に燃費向上に関するよくある質問について回答と合わせてご紹介します。
タイヤの空気圧はどのくらいが適正ですか?
適正な空気圧は、車種ごとに異なります。
一般的には、運転席側のドア付近や車の取扱説明書に記載されている「指定空気圧」を基準にするのが最適です。
タイヤサイズや積載量、走行環境によって適正値が変わるため、必ず車両の指定値を確認してください。
また、タイヤの空気圧は1カ月に1回を目安にチェックするのがおすすめです。
空気圧が低下すると燃費が悪化し、タイヤの摩耗が早まる原因にもなるため、定期的な確認を心がけましょう。
以下の記事では、タイヤの空気圧について詳しく紹介しているので参考にしてください。

オイル交換はどのくらいの頻度でおこなうべきですか?
オイル交換の頻度は、車の使用状況やエンジンオイルの種類によって異なります。
車の取扱説明書に推奨されている交換時期が記載されているため、そちらも参考にしながら、適切なタイミングで交換するようにしましょう。
一般的な目安としては以下を参考にしてください。
- 通常走行(街乗り中心):5,000km~10,000kmごと、または半年~1年に1回
- シビアコンディション(短距離走行が多い・渋滞が多い・山道や高速走行が多い):3,000km~5,000kmごと、または半年に1回

まとめ
燃費を良くするには、運転の仕方や車のメンテナンスを見直すことが大切です。
急発進や急加速、タイヤの空気圧不足、オイルの劣化などを改善することで、燃費の向上が期待できます。
また、定期的なオイル交換やタイヤの空気圧チェックなどのメンテナンスを行うことで、車のコンディションを保ち、無駄な燃料消費を抑えられます。
燃費向上グッズやパーツもありますが、基本的なメンテナンスと運転の工夫がより重要です。
もし燃費の改善が難しい場合は、燃費性能の高いハイブリッド車や電気自動車への乗り換えも選択肢のひとつです。ENEOSウイングでは、燃費向上に役立つメンテナンスや中古車販売サービスを提供していますので、ぜひご相談ください。
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