ブレーキオイル(ブレーキフルード)の役割とは?交換時期の目安や費用、注意点を解説

車のことに詳しくなくても、「最近ブレーキの効きが悪い気がする」「そもそもブレーキオイルって何?」と不安を感じたことはありませんか?

ブレーキオイルは、安全な走行に欠かせない重要な役割を担っており、劣化や不足を放置すると事故につながるリスクもあります。

この記事では、ブレーキオイルの基本的な役割や交換が必要な理由、交換の目安や費用、依頼先の選び方までを、車に詳しくない方でも分かるよう丁寧に解説します。

「交換すべきタイミングがわからない」「どこに頼めばいいの?」といった疑問がある方は、ぜひ最後までご覧ください。

目次

ブレーキオイル(ブレーキフルード)とは?

ブレーキオイルとは、車のブレーキを正常に作動させるために欠かせないオイルです。

正式には「ブレーキフルード」といい、一般的には「ブレーキオイル」という名称で広く知られています。

多くの自動車に「油圧式ブレーキシステム」が採用されており、その作動にはブレーキオイルが欠かせません。

ブレーキオイルの役割

ブレーキペダルを踏んだときの力をオイルの圧力に変えて、ブレーキパッドを押し付ける仕組みを支えているのが、ブレーキオイルです。

この力が確実に伝わることで、ブレーキパッドが車輪の回転を止め、車が安全に減速・停止します。

ブレーキオイルの状態が悪いと、この力の伝達が不安定になり、ブレーキの効きが悪くなる原因になります。

そのため、ブレーキオイルは正しい量と性能を保つことが非常に重要です。

ブレーキオイルの種類

ブレーキオイルにはいくつかの種類があり、車の使用環境や走行条件に応じて適したタイプを選ぶ必要があります。

種類は「DOT(ドット)」という国際規格に基づいて分類されており、一般的に「DOT3」「DOT4」「DOT5」といったタイプが存在します。

この「DOT」に続く数字は、ブレーキオイルの耐熱性などの性能を表しています。数字が大きいほど高温環境に強く、スポーツ走行や山道などでの使用に向いています。

一般的な乗用車では「DOT3」や「DOT4」が使われることが多く、より高性能を求める場合には「DOT5」が選ばれることもあります。

ブレーキオイル(ブレーキフルード)交換が必要な理由とは

ブレーキオイルは、車の安全を支える重要な消耗品のひとつです。

エンジンオイルのように明確な汚れが見えにくいため、交換の必要性を感じにくいかもしれませんが、適切なタイミングでの交換が推奨されています。

ここでは、なぜ「交換不要」と思われがちなのか、そして本当に交換すべき理由について解説します。

交換の必要性が軽視されがちな理由

ブレーキオイルは、エンジンオイルのように汚れが目立ちにくく、性能の低下もすぐには体感しにくいため、交換の必要性を感じにくい部品のひとつです。

また、エンジンオイルが数千kmごとに交換が必要なのに対し、ブレーキオイルは1〜2年に一度程度でよいとされることも、交換が後回しにされる要因となっています。

こうした背景から「ブレーキオイルは交換しなくても大丈夫」と誤解されがちですが、実際には水分を吸収しやすく、時間とともに性能が低下するため、定期的な交換が推奨されています。

詳しい劣化のリスクについては、次の項目で解説します。

ブレーキオイル(ブレーキフルード)を交換しないと起こるトラブルとは

ブレーキが効かなくなる?ベーパーロック現象に注意

劣化したブレーキオイルは、熱に対する耐性が弱くなり、沸点が低下します。

その状態でブレーキを頻繁に使用すると、オイルが沸騰して気泡が発生することがあります。

この気泡によって油圧の伝達がうまくいかなくなり、ブレーキが効きにくくなる現象を「ベーパーロック現象」といいます。

この現象が発生すると、制動力が大幅に低下し、最悪の場合にはブレーキがまったく効かなくなることもあります。

高速走行中や下り坂などで起こると非常に危険なため、防止するには定期的なブレーキオイルの交換が欠かせません。

使用頻度が少ない車も油断禁物

「あまり乗っていないから、交換しなくても大丈夫」と思っている方も多いのではないでしょうか。

ブレーキオイルは使用頻度にかかわらず、空気中の水分を吸収することで時間とともに劣化が進みます。

そのため、走行距離が少ない車や長期間動かしていない車でも、ブレーキオイルが劣化している可能性があります。

見た目では劣化が分かりづらいため、たとえ使用頻度が低くても定期的な点検と交換を心がけることが大切です。

次章では、交換時期の目安について解説します。

ブレーキオイル(ブレーキフルード)交換時期の目安

ブレーキオイルは、劣化しても見た目では変化が分かりづらいため、つい交換のタイミングを逃しがちです。

しかし、安全なブレーキ性能を保つためには、適切なタイミングでの交換が不可欠です。

ここでは、一般的な交換サイクルと、セルフチェックのポイントを解説します。

基本的な交換目安は「2年ごとまたは1万キロ前後」

ブレーキオイルの交換時期は、使用開始から2年程度、もしくは走行距離10,000km前後が目安とされています。

特に自家用車では、2年に一度の車検にあわせて交換するケースが一般的です。

ただし、日常的に車をよく使う方や、山道・長距離走行などブレーキへの負荷が大きい環境では、劣化が早まる場合もあります。

そのため、走行状況に応じて、早めの交換を検討することが安全面でもおすすめです。

交換時期だけでなく、オイル量を定期的にチェックする

ブレーキオイルは、通常の走行では大きく減ることはありません。

しかし、ブレーキパッドの摩耗や部品の不具合・オイル漏れなどがあると、想定よりも早く減少することがあります。

点検の際は、エンジンルーム内にあるブレーキフルードのリザーバータンクを確認しましょう。

液面が「MIN」と「MAX」の間にあるかどうかがひとつの目安です。

液面がMIN以下の場合は、整備工場などで点検を受けることをおすすめします。

ブレーキオイル(ブレーキフルード)の補充・交換ができる業者と費用の目安

主な依頼先

ブレーキオイルの補充・交換は、主に以下の業者で依頼ができます。

  • ディーラー:メーカー推奨のオイルと手順で対応してくれる安心感がありますが、費用はやや高めの傾向です。
  • 整備工場:車種や状況に応じた柔軟な対応が可能。地域密着型で相談しやすいのが特徴ですが、対応や技術にばらつきがあります。
  • カー用品店:幅広い車種に対応したオイルやパーツがそろっており、設備の整ったピットで点検・交換を受けられるのが特長です。
  • ガソリンスタンド:給油のついでに立ち寄れる手軽さが魅力で、ブレーキオイルの点検や交換に対応している店舗もあります。

どの依頼先にもそれぞれの強みがあり、対応内容や費用は店舗ごとに異なることがあります。

事前に公式サイトや口コミなどで情報を確認し、自分に合った店舗を選びましょう。

交換費用の目安

ブレーキオイルの交換費用は、総額5,000円~10,000円程度が目安です。

費用項目相場
オイル代500円~4,000円程度
交換工賃4,000円〜7,000円程度

使用するオイルの規格(DOT3/DOT4など)や依頼先によって価格は変動します。事前にお見積もりを取り、確認・検討するようにしましょう。

DIYという選択肢もあるが注意が必要

自分で交換することは可能?

ブレーキオイルは市販されており、工具を揃えれば自分で交換することも技術的には可能です。

しかし、作業には専門知識が必要であり、ミスがあれば重大な事故につながる可能性もあるため、慎重な判断が求められます。

廃油処理など法令面にも注意

DIYの場合、交換後のブレーキオイルは適切な処理が必要です。

廃油は一般ゴミとして捨てることができず、処理を誤ると環境への悪影響や法的リスクも発生します。

安全性を考えるならプロに任せるのが安心

ブレーキは命を守る重要なパーツです。

安心・確実に交換したい場合は、整備士などのプロに任せるのが最も安全な選択といえるでしょう。

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ENEOSウイングでは、ブレーキオイルやエンジンオイルといった各種オイル類の交換に対応しております。

自動車整備に関する豊富な知識を持つスタッフが、お車の状態を的確に診断のうえ丁寧な作業でオイル交換を実施いたしますので、安心してお任せいただけます。

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ご希望の方は、お近くの店舗情報をご確認のうえ、お気軽にお問い合わせください。

まとめ

ブレーキオイルは、普段あまり意識されないかもしれませんが、車の安全を支える大切な存在です。

「車の整備はよく分からないけど、安全には気をつけたい」という方こそ、定期的な点検と交換を意識していただきたいポイントです。

この記事で、ブレーキオイルの交換の必要性やタイミング、費用や依頼先の選び方についてイメージがつかめたのではないでしょうか。

ENEOSウイングでは、豊富な実績と知識を持ったスタッフが、お客様の愛車の状態を丁寧に確認し、確実なオイル交換を行います。

お近くの店舗での点検・交換をご希望の方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

ENEOSウイング編集部です。コラムで車に関するお役立ち情報をお届けしています。

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