ハイエースのオイル交換タイミングは?最適な頻度と交換の目安を解説

ハイエースはトヨタのロングセラーモデルで、荷物の積載量や走行性能に優れ、商用・レジャーの両方で人気の高い車種です。

その性能を長く維持するためには、エンジンオイルの定期交換が欠かせません。

この記事では、ハイエースのオイル交換のタイミングや頻度、ガソリン車・ディーゼル車の違い、適したオイルの選び方、交換方法まで詳しく解説します。

ハイエースを長く大切に乗りたい方は、ぜひ参考にしてください。

目次

ハイエースのオイル交換が重要な理由

ハイエースは業務使用や長距離移動など、エンジンにかかる負荷が大きくなりやすい車です。

そのため、エンジン内部の熱や摩擦によるオイル劣化が一般的な乗用車よりも早く進行しがちです。

定期的なオイル交換を怠ると、エンジン性能の低下や寿命短縮を招く恐れがあるため、特にハイエースでは早めの交換を心がけましょう。

以下の記事では、エンジンオイル交換をしないことによって起こるリスクについても解説していますので、ぜひ併せてご覧ください。

ハイエースのオイル交換の頻度と走行距離の目安

ハイエース(ガソリン車)のオイル交換目安は以下です。

  • 期間:6ヵ月に1回
  • 走行距離:5,000kmごと

ハイエースの使用状況(重積載、長距離移動など)を考慮すると、一般的な乗用車よりも早めの交換がおすすめです。

一般的な乗用車では「1万キロまで大丈夫」と言われることもありますが、ハイエースのように荷物を多く積んだり長距離を走行したりする車は、早めの交換が推奨されます。

また、以下のような「シビアコンディション」に該当する使用環境では、さらに交換サイクルを短くするのがおすすめです。

  • 悪路の走行が多い
  • 短距離での繰り返し走行
  • 渋滞の多い市街地での使用

ガソリン車とディーゼル車で交換サイクルは異なる

ハイエースのエンジンには、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの2タイプがありますが、ディーゼルエンジンは、オイルの劣化が早い傾向があります。

その理由は、燃料として使われる軽油に含まれる硫黄分や、燃焼時に発生する煤(すす)などの不純物によってオイルが汚れやすいためです。

また、酸化による性能低下も起こりやすいため、ガソリン車よりも短い交換サイクルが推奨されます。

あわせて、オイルフィルター(オイルエレメント)はオイル交換2回につき1回の交換が目安です。

フィルターの詰まりはオイルの流れや性能に影響するため、忘れずに点検しましょう。

ハイエースに適したエンジンオイルの選び方とは

ハイエースの性能をしっかり維持するためには、エンジンタイプや使用環境に合ったオイルを選ぶことが重要です。ここでは、選び方のポイントを詳しく解説します。

エンジンタイプに合ったオイルを選ぶ

ハイエースは「ガソリン車」と「ディーゼル車」があり、それぞれのエンジン特性に合ったオイルを選ぶ必要があります。

ガソリン車の場合

ハイエースのガソリン車には、低温時でもスムーズにエンジンが動くような粘度と、燃費性能やエンジン保護性能をバランスよく備えたオイルが適しています。

代表的なオイル粘度は「0W-20」などです。

ディーゼル車の場合

ハイエースのディーゼル車には、高温・高負荷にも耐えられる耐久性の高いオイルが必要です。

また、近年のディーゼル車には排ガス規制対応のためにDPF(ディーゼル微粒子フィルター)が搭載されていることが多く、DPF対応のオイル(例:「DL-1 5W-30」)を選ぶ必要があります。

使用環境に合わせた粘度選び

エンジンオイルには「粘度」があり、オイルの柔らかさや流れやすさを表すものです。

季節や気温、走行環境によって、合うオイルの粘度が変わってきます。

寒い地域では粘度の低いオイルを

気温が低いと、エンジンをかけた時にオイルが固くなりやすくなります。そのため低温流動性に優れたオイル(例:「0W-20」「5W-30」)を選ぶと、エンジンに負担がかかりにくく安心です。

暑い地域や積載量が多いときは粘度の高いオイルを

暑い地域での走行や、重い荷物をよく積む場合は、エンジンにかかる負担が大きくなります。高温でもしっかり働いてくれる少し粘りのあるオイル(例:「10W-30」)がおすすめです。

シビアコンディションでは粘度高めが安心

信号の多い道や、ストップ&ゴーを繰り返す街中での走行が多い場合は、「シビアコンディション」と呼ばれる環境に該当します。

こうした環境ではエンジンに負担がかかりやすいため、熱や摩擦に強い粘度高めのオイルを選んだほうが安心です。

型式ごとのメーカー推奨オイルと容量

ハイエースは型式やエンジンの種類が豊富で、それぞれに合ったオイルと容量があります。

基本的にはメーカー指定のオイル規格と量を守ることがベストです。

以下は、一部の型式の例です。

スクロールできます
車種駆動方式型式推奨オイル規格オイル容量(オイル交換のみ)オイル容量(オイルフィルターも交換時)
ハイエースバンガソリンTRH200V/KSN 0W-205.0L5.5L
ハイエースバンディーゼルKDH201V/KDL-1 5W-305.4L5.6L
ハイエースコミューターガソリンTRH223BSN 0W-205.0L5.5L
ハイエースコミューターディーゼルKDH223BDL-1 5W-305.4L5.6L
ハイエースワゴンガソリンTRH214WSN 0W-205.0L5.5L
ハイエースワゴンディーゼルKDH220WDL-1 0W-306.6L6.8L

オイル規格の見方と注意点

エンジンオイルを選ぶ際は、「粘度」だけでなく「規格」にも注意する必要があります。

オイルの規格とは、性能や適合条件を示すもので、車両に合わないオイルを使うとエンジンの不調やトラブルの原因になることもあります。

ここでは、知っておきたいオイル規格と、粘度表記の見方について詳しく解説します。

主なオイル規格とその意味

API規格(アメリカ石油協会)

API(American Petroleum Institute)は、エンジンオイルの性能を評価する国際的な基準です。

  • ガソリンエンジン用オイル:「S」から始まる表記(例:SN、SP)
  • ディーゼルエンジン用オイル:「C」から始まる表記(例:CJ-4、CK-4)

アルファベットが後ろに進むほど、新しい技術に対応し、高性能になっています。

最新のガソリンエンジン車には「SP」、ディーゼル車には「CK-4」などが推奨されることが多いです。

ILSAC規格(国際潤滑油標準化認証委員会)

ILSAC(International Lubricant Standardization and Approval Committee)は、日本とアメリカの自動車メーカーが共同で策定した省燃費・環境配慮型のオイル規格です。

代表例:GF-5、GF-6A、GF-6B

数字が大きいほど新しい規格で、燃費性能の向上や排ガス低減効果が高くなっています。

ハイブリッド車など燃費重視の車にはILSAC規格を満たすオイルが推奨されるケースが多いです。

JASO規格(日本自動車技術会)

JASO(Japanese Automotive Standards Organization)は、日本独自のオイル性能基準です。特にディーゼル車用オイルの規格が充実しています。

代表例:DL-1(DPF装着クリーンディーゼル車向け低灰分オイル)

クリーンディーゼル車には、排気ガスを浄化するDPF装置への負担を減らすため、JASO DL-1規格など低灰分対応のオイルを使用することが必要です。

JASO規格を定めている日本自動車技術会(JSAE)の公式サイト

粘度表記の見方

エンジンオイルには「5W-30」「0W-20」といった粘度表記があります。これはオイルの硬さや流動性を示すもので、数字とアルファベットにはそれぞれ意味があります。

  • 前半の数字+W(例:5W)→ Winter(冬)の略で、低温時のオイルの流動性を示します。数字が小さいほど寒い場所でもオイルが固まりにくく、エンジン始動性に優れます。
  • 後半の数字(例:30)→ 高温時(エンジンが温まった後)のオイルの粘度を表します。数字が大きいほど高温でも粘度を保ち、エンジン内部の保護性能が高くなります。

たとえば、「5W-30」の場合、寒い時にも固まりにくく、高温時も適度な粘度を維持するバランス型のオイルと言えます。

走行環境(寒冷地・高温地域・積載量など)に応じて、適切な粘度のオイルを選ぶことが大切です。

迷ったらプロのアドバイスを活用

上記のような目安はあるものの、エンジンオイルには種類や規格が多く、どれを選べばよいか迷ってしまうこともあるでしょう。

そんな時は、無理に自分だけで判断せず、整備業者やディーラーに相談するのがおすすめです。

車の使用状況やエンジンのタイプに応じて、最適なオイルをプロが提案してくれるので、安心してまかせることができます。

次章では、ハイエースのオイル交換方法について紹介します。

 

ハイエースのオイル交換方法とは

ハイエースのオイル交換は、「自分で行う」か「プロに依頼する」かの2通りがあります。

自分で交換する場合の流れ

自分でハイエースのオイル交換をするには、ある程度の準備と手順の理解が必要です。

準備物

まずは以下の道具をそろえましょう。

  • 廃油処理箱
  • レンチ
  • ジョウゴ
  • 新しいオイル など

手順

オイル交換の手順は次の通りです。

STEP
車を平らな場所に停めて、必要であればジャッキアップする
STEP
ドレンボルトを外して古いオイルを抜く
STEP
新しいオイルを注入
STEP
オイル量のチェックとキャップの締め忘れをチェック

上記のような手順で行えば、自分でオイル交換をすることも可能ですが、廃油の処理や工具の使用に少しでも不安がある方は、無理せずプロに任せるのがおすすめです。

プロに依頼する

プロに依頼すれば、オイル交換の手間も不安も解消できます。

車種ごとの知識が豊富な整備士が対応するため、適切なオイルの選定から交換作業までスムーズかつ確実に行ってもらえます。

「どのオイルが合うのかわからない」「作業が面倒」「道具がない」といった方でも安心して任せられるのが、プロに依頼するメリットです。

ハイエースのオイル交換を依頼できる業者と費用相場

ハイエースのオイル交換は、ディーラー、カー用品店、整備工場、ガソリンスタンドなどで依頼することができます。

ハイエースのような大排気量で重量のある車は、コンパクトカーなどと比べてオイルの使用料が多くなるため、交換費用もやや高めになる傾向があります。

以下は、車種を問わない一般的なオイル交換料金の相場です。

スクロールできます
依頼できる場所費用相場
ディーラー3,000円~10,000円程度
カー用品店2,000円~6,500円程度
整備工場2,000円~4,000円程度
ガソリンスタンド2,000円~4,000円程度

なお、ハイエースの場合は通常より1,000〜2,000円程度高くなる場合があります。

車種やオイルのグレード、店舗によっても異なるため、事前に見積りを確認しましょう。

ハイエースのオイル交換を安心して任せるならENEOSウイングへ

ハイエースのように長距離走行や業務使用が多い車は、エンジンにかかる負荷も大きいため、定期的なオイル交換が欠かせません。

ENEOSウイングでは、国家資格を持つプロの整備士が在籍しており、ハイエースのオイル交換も確かな技術で対応します。

高品質なエンジンオイルの取り扱いに加え、丁寧な事前説明とスピーディーな作業で、初めての方でも安心してご利用いただけます。

また、オイル交換とあわせて、オイルフィルターの交換や、バッテリーやタイヤのチェック、給油などにも対応しているため、忙しい方でも短時間で効率よくメンテナンスを受けられます。

ハイエースのオイル交換を安心して任せたい方は、ぜひENEOSウイングへお気軽にご相談ください。

オイル交換に関するよくある質問

最後に、オイル交換に関するよくある質問にお答えします。

オイル交換にかかる時間は?

オイル交換だけであれば、おおよそ30分前後で完了することがほとんどです。

ただし、混雑状況やフィルター交換の有無によってはもう少し時間がかかる場合もあります。

事前予約ができる店舗を選ぶと、待ち時間の短縮につながります。

エンジンオイルが劣化している症状は?

オイルの劣化が進むと、以下のような症状が見られることがあります。

  • エンジン音が大きくなる(ゴロゴロ・カラカラ音)
  • 加速が鈍くなる、走りが重く感じる
  • エンジンチェックランプが点灯する
  • オイルの色が黒く濁っている、においが焦げ臭い
  • 燃費が急に悪化する

このような症状が出ている場合は、すぐにオイルの点検・交換を検討しましょう。

オイル交換後にエンジン音が静かになったのはなぜ?

エンジンオイルは、エンジン内部の摩擦を減らす潤滑剤の役割があります。

劣化したオイルから新しいオイルに交換することで、金属同士のこすれが軽減され、エンジン音が静かに感じられることがあります。

これは正常な変化なのでご安心ください。

ハイエースのオイルエレメント(フィルター)の交換時期は?

オイルフィルターは、エンジンオイル内の不純物や汚れをろ過する重要なパーツです。

ハイエースの場合、オイル交換2回につき1回のペースでフィルター交換を行うのが一般的な目安とされています。

ただし、ディーゼル車や短距離走行が多いなど、エンジンに負荷のかかる環境では、オイル交換のたびにフィルターも交換したほうがよい場合もあります。

車種や使用状況によっても異なるため、プロの整備士に相談すると安心でしょう。

ハイエースのオイル交換時に必要なオイルの量はどのくらい?

エンジンのタイプによって異なりますが、ハイエースは約5〜7L程度のエンジンオイルを使用することが多いです。(ディーゼル車のほうがやや多め)

正確な量は車種・年式によって異なるため、取扱説明書か整備士に確認しましょう。

現在の車のエンジンオイル量を調べるには?

エンジンオイルの量を調べるには、エンジンに備え付けられているオイルレベルゲージ(ディップスティック)を使います。

STEP
車を平らな場所に停め、エンジンを停止して5〜10分ほど待ちます(オイルが下に落ちきるまで待つため)。
STEP
エンジンルームを開け、黄色またはオレンジ色のリング状の「オイルゲージ」を引き抜きます。
STEP
一度布で拭き取ってから再度差し込み、もう一度引き抜きます。引き抜いた後にオイルが点いた位置を確認することで残量を判断できます。
エンジンオイルの残量確認

引き抜いた時のオイルの付着位置が上記のような正常の位置ではなく、下回っている場合は、オイル残量不足が原因と判断することができます。

まとめ

ハイエースは、ビジネスやアウトドアなど多用途に活躍する一方で、エンジンへの負荷も大きく、こまめなオイル交換が不可欠な車です。

ガソリン車・ディーゼル車それぞれに適したオイルを選び、適切なタイミングと頻度で交換することで、エンジンを良好な状態に保ち、燃費の悪化や故障リスクを防ぐことができます。

「いつ交換したらいいか分からない」「どんなオイルを選べばいいか不安」という方は、プロの整備士に相談するのがおすすめです。

ENEOSウイングでは、ハイエースの使用環境やエンジンに合わせたオイル交換を、丁寧かつスピーディーに行っています。

愛車を長く快適に乗り続けるためにも、ぜひ一度ENEOSウイングのサービスをご利用ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ENEOSウイング編集部です。コラムで車に関するお役立ち情報をお届けしています。

コメント

コメントする

上に戻る