新車を購入する際、コーティングを施すことが提案されることがよくあります。ですが、「本当にコーティングは必要なのだろうか?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。今回は、そんな新車のコーティングについて、その効果や必要性、費用相場、施工後のメンテナンスまで徹底解説します。新車のお手入れに役立つ情報を得られること間違いなしです。
新車購入時にすすめられるコーティングとは
新車購入時によくすすめられるコーティングとは、車の塗装表面に特殊な液体を塗り、乾燥させて固めることで、塗装面を保護する工程のことを指します。
これにより、車体は外的要因から守られ、美観を長期間維持することが可能となります。
コーティングの効果
コーティングの主な効果は主に以下の3つが挙げられます。
・外的要因から塗装を守る
・美観を維持する
・洗車がラクになる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
外的要因から塗装を守る
コーティングは、車体を雨や紫外線、鳥のフンや樹液、鉄粉などの外的要因から守ります。
これらの要因は、車の塗装面にダメージを与え、色褪せやサビの原因になります。
美観を維持する
コーティングは、新車特有の美しい光沢を長期間維持する効果があります。
コーティングされた車体は、水滴をはじきやすくなるため、汚れがつきにくいです。
洗車がラクになる
コーティングにより車体が滑らかになるため、汚れが付着しにくく、落としやすくなります。
水洗いで軽く洗うだけでも、汚れが取れるため、短時間で洗車をすることができます。
コーティングとワックスの違い
コーティングとワックスは、共に車体の保護と美観維持のための工程ですが、その性質と効果には大きな違いがあります。
コーティングは、特殊な化学物質を車体に塗布し、強固な保護膜を形成することで、傷や汚れから車を保護します。
その効果は数年間続くことが一般的で、長期的な保護が可能です。
一方、ワックスは自然素材や化学成分を主成分とし、車体に塗布することで一時的な光沢と保護を提供します。
しかし、ワックスの効果は数週間から数ヶ月で減退し、定期的な再塗装が必要となります。手軽に使用できる反面、維持には手間がかかります。
このように、コーティングとワックスはそれぞれ特性と利点があり、車の使用状況や所有者の希望によって選び分けることが重要です。
新車時にコーティングをする人の割合は約4割
ある保険会社の調査によると、新車時にコーティングを施工した人の割合は約4割との結果が出ています。
施工をした理由としては、「洗車の手間が省けそう」「汚れがつきにくくなると思ったから」という意見が多く見受けられます。
一方、施工しなかった人は「効果がよくわからない」「高い」「あまり必要性が感じられない」という意見を挙げています。
一般的にみると新車時にコーティングをする人の割合はやや少ない印象ですが、さまざまな理由から、新車時のコーティングがおすすめです。
次項で、新車時にコーティングした方がいい理由を紹介します。
新車時にコーティングした方がいい理由
新車時にコーティングした方がいい理由は、主に次の5つです。
細かい傷などによる塗装のくすみを防げる
新車の塗装面は美しく輝いていますが、日々の使用により、細かな傷や汚れが付着してくすんでしまいます。
コーティングを施すことで、塗装表面に強固な膜を形成することができるため、細かい傷や汚れから車体を守れます。
これにより、塗装のくすみを防ぐことができ、新車時の美観を維持することができます。
紫外線による色褪せを防げる
車を所有する人の中には、屋根などがない青空駐車をしているという方も多いのではないでしょうか。
青空駐車出なくとも、日常的に車を使用する場合、紫外線による色褪せが悩みの一つとなります。
紫外線は塗装を劣化させ、色褪せを引き起こします。
コーティングには、紫外線によるダメージを大幅に減少し、色褪せを防ぐ効果があるため、紫外線から車体を守ることができます。
塗装の剥離を防げる
車の塗装は非常に繊細で、天候や温度変化による影響を受けやすいです。
特に、昼夜の温度差が激しい地域や、雨風の強い地域では、塗装が剥離しやすいと言われています。
コーティングは、塗装面に強固な膜を形成します。
そのため、コーティングを施すことで、天候や温度変化の影響を大幅に軽減し、塗装の剥離を防ぐことが可能です。
新車以上に塗装面に深みが出る
新車時の塗装は非常に美しく、その状態をできるだけ長く維持したいと考えることでしょう。
コーティングは、新車の状態を維持するだけでなく、塗装面に更なる深みと艶を引き出してくれる効果もあります。
そのため、新車以上に美しい状態を長期間保つことが可能となります。
新車のような状態をキープできれば売却時の査定額がアップすることも
前述の通り、コーティングを施すことで色褪せや傷を防ぐなどの効果があります。
新車の美しい状態を長く保つことができるため、将来的に車を売却する際に査定額が高くなる可能性があります。
コーティングはそのための有効な手段となります。
コーティングにはコストがかかりますが、査定額が高くなる可能性があることを考えれば、長期的な投資と捉えることができます。
コーティングを行うデメリット
コーティングには多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。
以下、主なデメリットを2つご紹介します。
コーティングの種類や車種によっては費用が高い
一般的に、コーティングの費用はそれなりに高いです。
コーティングの種類や施工する車種によって費用は変わりますが、数万円から数十万円するものもあります。
一定の出費を覚悟する必要があります。
施工に時間がかかる
コーティングの施工には時間を要します。
施工から施工後の乾燥時間も必要となりますので、1日から数日かかることも。
預けている間は車が使えませんので、代車を手配してもらうかも含め、事前に予定を確認しておく必要があります。
新車時にコーティングが必要なケースと必要でないケース
コーティングの必要性は、車の使い方や持ち主のニーズによります。
以下に、新車時にコーティングが必要なケースと必要でないケースを挙げてみます。
必要なケース
コーティングが必要と感じるケースは主に2つです。
「美観を維持したい場合」「こまめに洗車をする場合」です。
美観を維持したい場合
新車の綺麗な状態を長く保ちたい、車を愛でるのが好き、という方にとっては、コーティングは必須です。
こまめに洗車をする場合
こまめに洗車をする場合も、コーティングが役立ちます。洗車が容易になり、手間が省けます。
必要でないケース
一方で、必要でないケースもあります。
「美観を求めていない場合」「こまめな洗車や手入れができない場合」がそれに当たります。
美観を求めていない場合
車を単なる移動手段と考え、見た目にこだわらない方にとっては、コーティングは必要ないでしょう。
こまめな洗車や手入れができない場合
また、コーティングを施すといっても、定期的な洗車やメンテナンスが必要です。
これが難しい方は、コーティングのメリットを享受できません。
新車時にコーティングをするタイミングは納車後2週間以内がおすすめ
新車を購入したら、納車後2週間、長くとも1ヶ月以内にコーティングを施すことをおすすめします。
納車後2週間以内であれば、それまでの間についた汚れも落としやすく、固着しにくいからです。
固着してしまった場合、コーティング施工前に下地処理を行う必要があるため、費用がプラスになる傾向があります。
また、新車時の塗装は非常に状態が良いため、この期間にコーティングを施すと最も効果を発揮すると言えます。
新車時にコーティングを施す部位
新車時にコーティングを施す場所は主に以下の5箇所です。
・ボディ
・窓ガラス
・ホイール
・ヘッドライト
・樹脂パーツ
詳しく見ていきましょう。
ボディ
新車のボディは美しい輝きを放っていますが、日々の使用で傷や汚れが付着しやすいです。
そのため、ボディにコーティングを施すことで、その美しさを長く保つことが可能となります。
ボディコーティングは塗装面に保護膜を形成し、細かな傷や汚れから車体を守り、紫外線による色褪せや塗装の剥離も防ぎます。
窓ガラス
窓ガラスコーティングは視界の確保と維持のために重要です。
雨天時に特に効果を発揮し、水滴を弾くことでドライバーの視界を確保します。
また、汚れや水垢の付着を防ぎ、窓ガラスの清掃が容易になる効果もあります。
ホイール
ホイールはブレーキダストや路面からの泥など、汚れが付着しやすい部位です。
ホイールコーティングはこれらの汚れを防ぎ、ホイールの美観を保つだけでなく、清掃作業を軽減します。
また、塩分などによる腐食からホイールを守る効果もあります。
ヘッドライト
ヘッドライトは夜間走行の安全を確保するために重要な部位です。
しかし、ヘッドライトレンズは紫外線や汚れにより黄ばんだり、曇ったりしやすいです。
ヘッドライトコーティングは、黄ばみや曇りなどの問題を防ぎ、レンズの透明性を維持し、長期的に安全な運行を支えます。
樹脂パーツ
新車には、バンパーやミラーケースなど、樹脂部品が多く使用されています。
ボディ同様に樹脂パーツも、紫外線や汚れにより色褪せや劣化が進むため、樹脂コーティングを施すことで、その美観と耐久性を維持することができます。
これら5つの箇所にコーティングを施すことで、新車時の美観を長く保つとともに、車の耐久性を高め、長期的に車を保つことができます。
新車のコーティング施工ができる場所
新車のコーティング施工ができる場所は多岐にわたります。以下、主な施工場所をご紹介します。
ディーラー
新車購入と同時にディーラーでコーティングを依頼できます。
専門の技術と知識を持ったスタッフが施工します。
全国に同じ系列店があるため、引っ越しをした際などでもアフターフォローやメンテナンスを受けやすいメリットがあります。
ただし、他業者に比べて割高になる傾向があり、また納車日時が延びるケースもあります。
コーティング専門店
コーティングに特化した専門店もあります。
最新のコーティング技術や高品質なコーティング剤が利用できることが多いです。
専門店だからこそきめ細かいコーティングを提供してもらえるメリットがあります。
その一方で、大きな店舗であれば並行して何台もの施工が可能ですが、小さな店舗の場合は施工までに時間がかかる可能性があります。
ガソリンスタンド
一部のガソリンスタンドでもコーティングサービスを提供しています。
給油と同時に施工が可能な場合もあります。
わざわざ出向いて見積もりをする必要がなく、給油のついでに見積もりや予約が取れるのはガソリンスタンドのメリットです。
また、施工後に自身で洗車を行う際に同じ店舗を利用する場合、洗車のアドバイスなども気軽にもらえるでしょう。
カー用品店
カー用品店でもコーティングサービスを行っているところがあります。
コーティングメニューも豊富に取り揃えている傾向にあり、予算やニーズにあったコーティングができる可能性があります。
ただし、カー用品店だけに限ったことではありませんが、量販店などは選んだ商品に対してアドバイスをしない傾向にあります。
どのコーティングにすればいいかわからないという方は、細かい相談に乗ってくれる場所での施工がおすすめです。
新車時のコーティングにかかる費用相場
新車時のコーティングにかかる費用は、コーティングの種類や施工する場所、車種によります。
相場としては、軽自動車であれば1万円から10万円程度が一般的です。
普通車は2,3万円から13万円程度となります。
なお、依頼先の業者やメニューによって異なりますが、ヘッドライトやホイール、樹脂パーツなどボディ以外の場所は別途費用になります。
パーツごとに1万円から3万円が費用相場です。
事前に施工したいパーツを含め見積もりを出してもらいましょう。
新車コーティング施工後のメンテナンス方法
新車コーティング施工後のメンテナンス方法は以下の通りです。
これらを守ることで、コーティングの効果を長持ちさせることが可能です。
洗車機での洗車は控える
洗車機は砂や石が混じったブラシが車体を強くこすり、微細な傷を付ける可能性があります。
コーティング面を傷つけ、その効果を低下させる可能性があるため、洗車機は極力避け、手洗いで洗車を行うことをおすすめします。
なお、ENEOSウイングなどで取り扱うKeeperのコーティングは、施工後でも洗車機での洗車が可能です。
このように、コーティングの種類によっては洗車機利用ができる場合もありますので、事前に確認しておきましょう。
コーティングの上からワックスをかけない
コーティングは高い保護力と光沢などのメリットを受けることができます。
しかし、その上からワックスをかけると、ワックスがコーティング面に残り、コーティングの性能を阻害する可能性があります。
そのため、コーティング施工後はワックスを控えるようにしましょう。
洗車後はしっかりと拭き上げを行う
洗車後の拭き上げは、水滴による水垢の形成を防ぐために重要です。
水滴が乾燥すると、水垢が形成され、これがコーティング面に残ると、見た目の美観を損ねるだけでなく、長期的にはコーティングの効果を低下させる可能性があります。
洗車後は専用の拭き上げクロスでしっかりと水滴を拭き取りましょう。
定期的に再施工を行う
コーティングは耐久性がありますが、長期間経つとその効果は徐々に弱まります。
そのため、一定期間ごとに(業者の指示に従い)再施工を行うことで、コーティングの効果を常に最高の状態に保つことが可能です。
新車コーティングで失敗しないための注意点
新車のコーティングはプロに任せるのが一般的ですが、失敗しないためには以下の点に注意することが重要です。
コーティング後に後悔する声も少なくない
コーティングを施工した方の中には、
・費用が高いわりに、効果がわからない
・仕上がりが悪かった
・アフターフォローの対応をしてもらえなかった
・塗りムラがあった
といった声も少なくありません。
先ほどお伝えしたように、コーティングは比較的まとまった費用が発生します。
そのため、費用にあった効果や対応を求めることは当然です。
コーティングで公開しないためにも、依頼先やメニューなどは慎重に検討する必要があります。
後悔しないための注意点
スタッフの技術レベルを見極めて依頼する
施工スタッフの技術レベルが高ければ高いほど、コーティングの仕上がりも良くなります。技術レベルを見極めて依頼しましょう。
コーティング剤の特徴を理解しておく
コーティング剤にはそれぞれ異なる特性があります。自分の求める仕上がりに合ったコーティング剤を選ぶことが大切です。
自分でコーティングを施すことはできる?
自分でコーティングを施すことも可能です。
ここでは、セルフコーティングを行うメリットやデメリット、手順、注意点などを見ていきましょう。
セルフコーティングを行うメリット・デメリット
セルフコーティングにはメリットとデメリットがあります。
メリットとしては、費用を抑えられる点と、自分の手で車をいたわることができる点があります。
一方、デメリットとしては、専門的な知識や技術が必要になる点や、時間がかかる点が挙げられます。
また、屋外で行う場合は雨の日はできないなど、天候に左右される点もデメリットと言えます。
セルフコーティングに必要な道具
セルフコーティングには、コーティング剤と適切なブラシ、タオル、ゴム手袋などが必要となります。
また、室内で作業する場合は換気が行き届いた場所で行うことが必要です。
セルフコーティングの手順
まず、車をきれいに洗い、乾かします。
次に、コーティング剤を適量取り、指定された方法で塗布します。
その後、指定の時間だけ乾燥させます。これを複数回繰り返すことでコーティングは完成します。
セルフコーティングする場合の注意点
セルフコーティングの際には、作業環境の整備と十分な換気が重要です。
また、誤って目や皮膚に触れないように注意しましょう。
そして何より、コーティング剤の説明書をよく読み、正しく使用することが大切です。
新車時にコーティングを施すならセルフかプロへの依頼かどちらがおすすめ?
新車のコーティングを施す際に、自分で行うかプロに依頼するかは、自分のスキルや時間、予算によります。
以下にそれぞれのおすすめの人を紹介します。
セルフコーティングがおすすめな人
自分で車のメンテナンスを行いたい方や、コーティングにかかる費用を抑えたい方にはセルフコーティングがおすすめです。
プロへの依頼がおすすめな人
時間がない方や、自分で行う自信がない方、または最高の仕上がりを求める方は、プロへの依頼がおすすめです。
手間なく、最上級の仕上がりを求めるならENEOSウイングにお任せください!
手間なく、最上級の仕上がりを求めるなら、ENEOSウイングのコーティングサービスをご利用ください。
ENEOSウイングではKeeperコーティングを取り扱っており、コンテストなどで受賞したスタッフも多く在籍しています。
また社内コンテストなども実施し、日々、技術向上を目指しています。
確かな技術力と丁寧な施工で、あなたの車を美しく保護しますので、安心してお任せください。
新車のコーティングに関するよくある質問
コーティングについて疑問に思う点をよくある質問として取り上げます。
新車にコーティングはしない方がいいって本当ですか?
新車にコーティングを施すことは、塗装を守り長持ちさせる効果があります。
ただし、必ずしも全ての人に必要なわけではありません。
自分の車の使用頻度や環境、予算などを考慮して決めることが重要です。
コーティング施行後に雨が降った場合、コーティングに影響はありますか?
施工後すぐに雨に当たると、コーティングが十分に硬化せず、効果が低下する可能性があります。
そのため、施工後は一定期間雨や水に触れないようにすることが推奨されます。
また、雨が降った後は水シミができないようにしっかりと拭きあげることで、きれいな状態を維持できます。
雨でもコーティングの施工はできますか?
業者に依頼する場合は、店舗によって屋内の施工ブースが設置されているところもあるため、施工は可能です。
セルフでコーティングを行う場合は、雨によって車体が濡れてしまうと、コーティング剤が均一に塗れない場合があるため、晴天の日に施工することがおすすめです。
また、湿度が高いとコーティング剤の乾燥が遅くなり、施工時間が長引く可能性があります。
まとめ
新車購入時にコーティングをするかどうかは、一概には答えられません。
そのため、今回の記事を参考に自分のライフスタイルや車への思い入れ、予算などを考慮に入れて、最適な選択をしてください。
コーティングは傷や鳥のフン、紫外線など外的要因から車を守り、新車時以上の美しさを維持してくれます。
コーティング施工を選んだ際には、その美しさを長く続かせるためにも、定期的なメンテナンスを心がけましょう。
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