自宅で洗車をする際、一般的に水道水を使うことが多いと思いますが、井戸が近くにある場合「洗車に井戸水は使えるの?」と疑問に思う方がいるかも知れません。
井戸水は水道代の節約に効果的というメリットがある反面、洗車への使用には適していません。
場合によってはシミができ、美観を損なったり塗装面を傷めたりといったトラブルが生じる可能性もあります。
今回は洗車における井戸水の問題点やシミができる理由、シミができた場合の対処法などを解説いたします。
シミが残る心配のない洗車方法もご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
井戸水による洗車の問題点
井戸水での洗車は「井戸水に含まれる成分」に問題あり
井戸水は、カルシウム・マグネシウムなどのミネラル成分や、土・砂・雑菌などの不純物が含まれた地下の湧き水です。
水道水のようにろ過やカルキによる殺菌処理は施されておらず、水が湧いている場所によっては、水道水よりもミネラル成分や不純物の含有量が多いという違いがあります。
そのため、洗車に使用すると「不純物で塗装にダメージを与える」「シミが発生する」などのトラブルが発生するリスクに注意が必要です。
井戸水による洗車の問題点は「シミができやすいこと」や「不純物で塗装にダメージを与える可能性がある」などです。
ここでは、なぜ井戸水による洗車はこのような問題が起きやすいのか、詳しく解説します。
井戸水でシミができやすい理由
井戸水には、カルシウム・マグネシウムなどのミネラル成分や、土・砂・雑菌などが含まれています。
井戸水は地下水が自然に湧き出たもので、水道水のようにろ過や殺菌処理がされていないため、ミネラルや不純物が多く含まれていることがあります。
これらのミネラル成分が、車のボディに付着するとシミの原因になります。
つまり、井戸水は水道水よりもミネラル分などが多く含まれている可能性が高いため、水道水での洗車に比べて、水が乾いた後にシミが残りやすいのです。
不純物で塗装にダメージを与える可能性がある理由
ミネラル成分が付着している部分が放置されると、塗装の劣化や変色が進行しやすくなります。
また、不純物や汚れが塗装の細かい傷に入り込むことで、塗装を痛めるリスクも高まります。
洗車時にシミができるメカニズム
洗車後、どのようにしてミネラルによるシミが発生するのでしょうか。
効果的な予防策を講じるためにも、シミのメカニズムを理解しておきましょう。
シミが発生する原因は水分の蒸発とミネラル残留
洗車後にシミができるのは、ボディの上の水分が蒸発する際に、水に含まれるミネラル成分だけが残るからです。
このミネラル成分がボディ表面に残ると、時間が経つにつれて硬く蓄積されていき、除去が困難になります。
特に、気温が上がる晴天時の日中に洗車をすると、ボディ表面で水分が乾きやすくなるため、シミが発生しやすくなります。
井戸水洗車でのシミを避けるための対策
シミの発生リスクが高い井戸水は、洗車に使わないことが望ましいです。
しかし、井戸水を使用せざる得ない場合や、他に洗車で使える水道設備がない場合は、以下2つのポイントを意識してシミの発生リスクを抑えましょう。
使用する水の選び方
井戸水は、大きく分けて「深井戸の水」と「浅井戸の水」の2種類があります。
どちらも水道水のようにろ過・殺菌処理はされていませんが、一般的に深井戸の水の方が不純物が比較的少ないです。
洗車に井戸水を使うしかない場合は、深井戸の水を選ぶのが良いでしょう。
また、可能であれば、洗車の最後に水道水を使うこともおすすめです。
ボディ表面に残る井戸水を水道水で洗い流せば、残留する不純物も少なくなり、シミの発生を抑えることができます。
洗車後の正しいケア
洗車後のケアが、シミの発生を防ぐポイントです。
井戸水によるシミは、水分の蒸発により発生します。そのため、洗車後は、ボディ表面の水分が乾かないうちに素早く拭き上げることが大切です。
また、パーツの間に残る細かな水分も含め、入念に拭き取りましょう。
先述の通り、天候も水分の乾きやすさに影響します。
季節にもよりますが、基本的に日が高くなる昼間を避け、曇りや涼しい日に洗車するのが良いでしょう。
シミがついた場合の対処法
洗車後にシミがついてしまった場合は、早めに除去しましょう。
シミを除去する方法としては、「市販のアイテムを使い自分で除去する」か「プロに除去してもらう」かの2通りがあります。
それぞれの方法について、以下より詳しく解説いたします。
市販のものを使用して除去する
カー用品店やネット通販では、水シミ(イオンデポジット)除去剤が販売されています。
発生して間もない、軽度のシミなら市販されている除去剤で対処が可能です。
シミ取りの基本手順
使用する除去剤によって変わる場合もありますが、基本的には以下の手順でシミを除去します。
なお、一度に塗布する除去剤の量によって効果が変わることはありません。
少量ずつマイクロファイバーに取り、強く擦らず優しく塗り込むことがポイントです。
何度か除去剤を塗り込んでもシミが取れない場合は、プロに除去を依頼しましょう。
使用すべき道具と薬剤
水によるシミの除去剤は、カーシャンプー・コンパウンドタイプ・酸性クリーナーなど複数の種類があります。
水シミの除去に特化したカーシャンプーは、一般的なカーシャンプーと使い方は変わりません。
ボディへの影響も少なく使いやすいですが、他のタイプと比べて除去効果は控えめです。
コンパウンドタイプは研磨剤が配合されており、頑固なシミでも削り落として除去することができます。
ただし、強く擦りすぎると塗装に傷をつけてしまう恐れがあるため、カーシャンプーよりも扱いは難しくなります。
酸性クリーナーは、アルカリ性である水シミと反対の性質を持つ酸性成分が含まれた除去剤です。
シミを化学反応で中和させ、除去することができます。
その一方で、コーティング施工車に使うとコーティング被膜まで剥がしてしまう場合もありますので、注意が必要です。
プロに依頼して除去してもらう
車にできたシミの除去は、ディーラー・ガソリンスタンド・カークリーニング専門店などで依頼できます。
以下のケースに該当する場合は、プロへの除去依頼がおすすめです。
- 長期的に放置してシミからウォータースポットに変化している
- 自分で作業してもシミが除去できない
- カーコーティングを施工している
車のケアに関して知識が豊富なプロなら、シミの状態に応じた適切な方法で除去してくれます。
そのため、自分で作業する際の作業ミスや傷の心配がないという安心感も得られるでしょう。
また、カーコーティングの上にシミが生じた場合はコーティングの再施工が必要な場合もあります。
コーティングを施工してもらった業者に相談し、適切にケアしてもらいましょう。
純水使用でシミの心配なし!洗車はENEOSウイングへ
井戸水はもちろん水道水を使用する場合にも、洗車後にシミが発生するリスクを伴います。
特にセルフ洗車は、手際よく作業を進めなければさらにシミが発生しやすくなるため、自分のペースで作業ができないことに対して煩わしさを感じることもあります。
「洗車後のシミが心配」「洗車する手間を省きたい」といったお悩みをお持ちなら、ぜひENEOSウイングの手洗い洗車をご利用ください。
ENEOSウイングではミネラル成分をほとんど除去した純水による洗車を実施しており、水シミのリスクを抑えるだけでなく透明感のある仕上がりとなることが特徴です(一部店舗では純水を使用していない場合があります)。
また、プロがお車の形状に合わせて細部まで徹底的に手洗いするため、車の美観が長く保たれます。
井戸水での洗車に関するよくある質問
最後に、井戸水での洗車に関してよくある質問と回答をまとめました。
鉄分が多い井戸水で洗車するとどうなりますか?
井戸水で洗車すると、洗車後にシミがつきやすくなります。
そのまま井戸水での洗車を続けるとさらにシミが蓄積され、固着して除去できなくなるため、早めに対処する必要があります。
洗車に適した水はどんな水ですか?
洗車には、ミネラル成分が除去された「純水」の使用が最適です。
純水による洗車は、ENEOSウイングでもご利用いただけます(一部店舗を除く)。
最もシミのリスクが高い水は井戸水ですが、どうしても井戸水を使用する必要がある場合は比較的不純物の少ない「深井戸」の水がおすすめです。
井戸水で洗車をすると錆びるって本当ですか?
井戸水が錆びの直接的な原因となる可能性は低いですが、シミが発生してから放置した結果、ウォータースポットが生じた場合は注意が必要です。
ウォータースポットはシミが悪化して塗装面が陥没した状態であり、その箇所から塗装内部が腐食する恐れがあります。
塗装の内部が腐食すると、補修のためにさらなる手間と費用がかかるため、井戸水の洗車は避けるかシミができたら速やかに対処することが大切です。
まとめ
ろ過・殺菌処理がされていない井戸水は、ミネラル成分を多く含んでおり、洗車後にシミが発生するリスクが水道水よりも高くなります。
そのため、井戸水の使用は避けることをおすすめします。
ただ、井戸水しか使用できない場合は、最後の拭き上げを入念に行いましょう。
シミのリスクを抑えつつ、手間をかけず愛車をキレイにケアするなら、ENEOSウイングの手洗い洗車をぜひご検討ください。
店舗によってシミが発生しにくい純水を使用している他、プロがシャンプーから拭き上げまで手際よく行うため、セルフ洗車よりも美しい仕上がりを実現できます。
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