洗車機は手間をかけずに愛車をきれいにすることができる便利なサービスですが、「コーティングを施工車に使用しても良いのか」と疑問に思う方は多いはずです。
結論から述べるとコーティング施工車にも洗車機は使用できますが、ある注意点を知っておかないと被膜の劣化を速めることになります。
今回はコーティング施工車に洗車機を使用しても大丈夫な理由やデメリット、利用時の注意点、おすすめの洗車方法などについて徹底解説いたします。
そもそもコーティング施工車の洗車は必要？
カーコーティングは車の防汚性能が向上することから、洗車をしなくても良いと勘違いする方は多く見受けられます。
しかしコーティングの主な目的は「美観の向上」、そして「塗装に汚れを固着しにくくしてお手入れを簡単にさせること」であるため、施工したからといって洗車が不要になるわけではありません。
むしろ、施工後の洗車を怠ることで被膜に汚れが蓄積され、コーティング本来の性能が発揮されなくなります。
コーティングの性能を長持ちさせるためにも、定期的な洗車は必要です。
コーティング施工車の洗車機利用は硬化後ならOK
コーティング施工車に洗車機を使うと被膜がダメージを受けないか懸念してしまいがちですが、被膜が完全に硬化したあとであれば問題なく利用可能です。
ある程度の期間を要しますが、コーティングの被膜は化学反応による硬化で塗装面に定着していくため、洗車機の水圧程度の衝撃で剥がれることはほとんどありません。
洗車を怠り被膜に汚れを蓄積させるよりも、洗車機で定期的に汚れを落とした方がコーティング性能の持続につながります。
コーティング施工車の洗車機利用がNGと言われる理由
コーティング施工車に利用しても問題ないとはいえ、洗車機にもいくつかのデメリットがあります。
下記のようなデメリットから、「コーティング施工車に洗車機はNG」と噂されることも少なくありません。
洗車機によって小傷が入る
近年の洗車機はブラシ素材や性能が進化しているため傷が入るリスクは低減されましたが、店舗によっては比較的傷のリスクが高い旧式の洗車機が設置されている場合があります。
また、洗車機のブラシに小さなゴミや砂粒などの異物が付着したままだと、使用時に異物がボディに擦り付けられて傷につながります。
コーティング施工車なら塗装面に傷がつくケースはほとんどありませんが、被膜に傷がつく可能性までは捨てきれません。
コーティングの効果が低下する可能性がある
洗車機の利用を続けると被膜に細かい傷が蓄積されやすくなり、そこから汚れが入り込んで光沢が損なわれる可能性があります。
また、強い摩擦が生じる洗車機を使うと被膜がダメージを受けて劣化が進み、撥水性能が低下することもあります。
ただし撥水性能は丁寧に手洗いをした場合でも回数を重ねるごとに低下していくため、洗車機に限ったケースではありません。
ボディ状態を確認できない
手洗い洗車の場合はボディにどの程度汚れが付着しているのか、シミなど頑固な汚れはないか、水弾きはどのくらい維持されているのか…といったコンディションを確認しながら作業できます。
しかし、洗車機は一連の流れをほとんど機械に頼ることになるため、ボディの状態確認とそれに適したケアが行えません。
ワックス洗車の場合、汚れを促進させる可能性も
洗車機には様々なモードが用意されていますが、その中には洗車後にワックスも塗布する洗車モードもあります。
ご自身がワックス洗車モードを使わなくても、ブラシにワックスが残っていれば被膜に付着してしまいます。
油性であるワックスは被膜に付着すると劣化を早めるだけでなく、汚れが付着しやすくなるためコーティングの性能が損なわれる可能性もあるのです。
コーティング施工車の洗車機利用における注意点
コーティング施工車・洗車機という組み合わせならではのデメリットを避けるには、下記のポイントに注意しながら使うことが大切です。
コーティング直後の利用は避ける
カーコーティングは、施工から一定の期間を掛けて少しずつ硬化していきます。
完全に硬化するまでの被膜は脆く、その状態で洗車機を使用すると傷がついたり剥がれたりする可能性があります。
そのため、コーティングを施工してから間もないタイミングで洗車機を利用することは避けましょう。
コーティング施工後の洗車は1ヶ月以降を目安に
使用してる液剤にもよりますが、コーティングの被膜は施工から1ヵ月程度かけて硬化するケースが一般的です。
ただし、花粉や黄砂が飛ぶ季節などは硬化中でも洗車をした方が性能を持続できることがあります。
ボディが汚れやすい時期やどうしても汚れが気になる場合は、軽く水で洗い流す程度の軽い洗車に留めましょう。
洗車機のブラシの種類を確認する
近年は柔らかい素材のブラシを採用した新型の洗車機が増えているとはいえ、店舗によっては傷がつきやすい旧式の洗車機が残っている店舗も珍しくありません。
洗車機を使う場合は、利用したい店舗の洗車機がどのようなブラシを使っているのか確認しておくと安心です。
また、ブラシを使わず水圧で汚れを落とす「ノンブラシ洗車機」も傷のリスクが低いためおすすめです。
洗車後は必ず拭き上げを行う
洗車機のユーザーの中には、洗車後にすぐ店舗を出て走りながら自然乾燥させる人もいます。
コーティング施工車は水弾きが良くなっていることは確かですが、ボディが濡れたまま放置すると被膜に砂ぼこりや汚れが付着しやすくなります。
洗車後のきれいな状態を保つため、洗車機の使用後は必ず丁寧な拭き上げを行いましょう。
洗車機を使いすぎない
洗車機によっては被膜が劣化するリスクが低いこともありますが、洗車のすべてを洗車機に任せることはおすすめできません。
洗車機よりも手洗い洗車の方が傷のリスクが低く、細かい部分まで洗浄することができます。
可能な限り手洗い洗車をメインとして、どうしても時間が確保できない場合に洗車機を選ぶというのが理想的な使い方です。
コーティング剤やコンパウンド入りのシャンプーは避ける
コーティング施工車にとってベストな洗車モードは、「水洗い洗車」または「シャンプー洗車」です。
洗車モードの中にはコーティング剤やコンパウンド入りシャンプーを使ったものもありますが、これらは被膜にダメージを与えて性能を低下させる原因となります。
コーティング車が洗車機を利用する場合のコース選びとは
洗車機の利用に慣れていないと、洗車機を操作した際に多種多様な洗車コースを見て戸惑う場合があります。
ここでは、コーティング施工車におすすめのコースや他のコースがコーティングに与える影響について解説いたします。
「シャンプー洗車」もしくは「水洗い」を選択する
注意点でも触れた通り、コーティング施工車が洗車機を利用する場合は必ず「シャンプー洗車」または「水洗い」を選びましょう。
日常的なケアとしては水洗いで十分ですが、気になる汚れがあればシャンプー洗車を選ぶことで汚れが浮いて落ちやすくなります。
「ワックス洗車」や「撥水コース」は避ける
すでにコーティングでボディ全体の光沢や撥水効果は向上されているため、「ワックス洗車」や「撥水」など洗車以外の用途も兼ね備えたコースを選ぶ必要はありません。
むしろ、被膜のうえにワックスや撥水コートが施されるとコーティングの性能が損なわれます。
また、ワックスの場合は汚れが付着しやすく、時間の経過で劣化が進み黒ずみが発生するリスクもあります。
もしも「ワックス洗車」を選んでしまった場合は？
誤ってワックス洗車を選んでしまっても、すぐに悪影響が出ることはありません。
ワックスはシャンプー洗車を重ねる度に落ちていくため、今後はワックス洗車を選ばないよう注意しながら定期的な洗車を続けましょう。
万が一黒ずみが発生した場合は無理に擦らず、メンテナンスクリーナーを使うかプロに相談してメンテナンスをしてもらうことをおすすめします。
コーティング施工車の洗車は手洗い洗車がベスト！
洗車機の使用後にコーティング被膜がダメージを受ける最大の原因は「摩擦」であり、ブラシで洗浄するタイプの洗車機なら傷のリスクは避けられません。
ノンブラシ洗車機なら傷のリスクは比較的低いですが、ブラシがあるタイプよりも普及が進んでいないのが現状です。
手洗い洗車であれば、傷がつかないように洗車の加減を調整しながらボディの形状に合わせて細部まで汚れを落とすことができます。
コーティング施工車の状態をきれいに保つ手段としては、手洗い洗車が最も理想的です。
コーティングの効果を低下させずに洗車するならプロの手洗い洗車を
コーティングの効果を長持ちさせる洗車を行いたいのであれば、プロに手洗い洗車を依頼することがおすすめです。
プロによる手洗い洗車を上手に活用するため、メリット・デメリットのどちらも知っておきましょう。
業者へ手洗い洗車を頼むメリット
プロである業者に手洗い洗車を依頼することのメリットは、以下の3つです。
- 細やかな作業でセルフ洗車よりもきれいになる
- 自分で洗車をする手間がかからない
- コーティング施工車に適した方法で洗車をしてくれる
業者は豊富な知識を活かして車の形状やコーティングに合わせた方法で洗車を行ってくれるため、傷のリスクが大幅に低減されます。
また、手間をかけず確実に愛車がきれいになることも、セルフ洗車が億劫に感じる方にとって嬉しいメリットです。
業者へ手洗い洗車を頼むデメリット
業者に手洗い洗車を依頼することで、以下のようなデメリットも生じます。
- 費用がかかる
- 待ち時間が発生する
手洗い洗車を依頼すると、洗車機や手洗い洗車よりも費用がかかる点はネックです。
「傷のリスクがなく手間もかからないというメリット」に価格設定が見合っているのかは、個人の価値観によって変わるため一概にメリットしかない手段とは言えません。
また、作業中は待ち時間が発生するため手持ち無沙汰となるため、時間の使い方を考える必要があります。
手洗い洗車を依頼できる場所
手洗い洗車の依頼が可能な業者としては、以下の4つがあります。
- ガソリンスタンド
- ディーラー
- 洗車専門店
- 出張洗車業者
上記の中でも、ガソリンスタンドは店舗数が多く利用しやすいうえに価格も他の業者より安い傾向にあります。
気軽かつお得に手洗い洗車を依頼するのであれば、ガソリンスタンドがおすすめです。
ENEOSウイングはふわもこの泡で丁寧に仕上げます！
コーティングの被膜に蓄積されていく汚れを優しく洗い落とすのであれば、プロによる手洗い洗車がおすすめです。
しかし、洗車は定期的に行うべきカーケアであることから1回あたりの費用は気になるポイントです。
ENEOSウイングでは、プロによる手洗い洗車を2,000円台～の価格で提供しております。
もこもこの泡をたっぷりと使う優しい洗車で、コーティングの性能を損なわずしっかりと汚れを落とすことが可能です。
単純な手洗い洗車だけでなく、高圧エアーによる水滴除去やステップ・ホイールの拭き上げなど細部にわたり丁寧に仕上げてお客様の大切な愛車の美観をキープいたします。
コーティング施工車の洗車機利用に関するよくある質問
最後に、コーティング施工車の洗車機利用に関してよくある質問を回答と一緒にまとめました。
コーティング施工車はノンブラシ洗車機の利用は可能ですか？
被膜が完全に硬化したあとであれば、ノンブラシ洗車機も利用可能です。
しかしノンブラシ洗車機はブラシがないため摩擦による傷のリスクが低い反面、洗浄力は控えめというデメリットもあります。
ボディに水シミや油性汚れが付着している場合は、ノンブラシ洗車機よりも手洗い洗車の方が確実に落とすことができます。
コーティング施工車はコーティングウォッシュを利用しても大丈夫ですか？
コーティングウォッシュは、洗車後にコーティング剤を塗布する洗車コースのことです。
コーティング施工車でコーティングウォッシュを利用すると、被膜にコーティング剤が重なり性能に影響が出る可能性があります。
汚れの状態に合わせて、「水洗い」または「シャンプー洗車」を利用しましょう。
コーティング後、いつから洗車機は使えますか？
使用しているコーティング剤にもよりますが、一般的に施工から1ヵ月程度経過すれば被膜が完全に硬化します。
被膜に傷がついたり剥がれたりしないように、完全に硬化してから洗車を利用しましょう。
キーパーコーティングの洗車方法はどうすればいいですか？
キーパーコーティングの施工車も、完全に硬化したあとであれば洗車機を使用して問題ありません。
他のコーティング施工車と同じく「水洗い」または「シャンプー洗車」を選び、洗車後の拭き上げを忘れずに行いましょう。
キーパーコーティング施工車の洗車頻度はどれくらいですか？
車の使用状況や保管場所の環境などによって変わりますが、1～2週間に1回程度を目安に洗車を行いましょう。
ただし、花粉・黄砂・鳥のフン・虫の死骸など固着したりシミになりやすい汚れが付着した場合は、速やかな洗車をおすすめします。
まとめ
コーティング施工車でも、被膜に汚れを蓄積させないために定期的な洗車が必要です。
洗車機を利用した洗車でも問題はありませんが、施工直後は被膜が完全に硬化していないため使用を避けることを心がけましょう。
また、コーティングの性能を損ねないためにも洗車コースは「水洗い」または「シャンプー洗車」を選ぶことが大切です。
とはいえ、利用する洗車機によっては被膜に傷がついたり劣化を早めたりするリスクもあること、細かい部分の汚れが残りがちなことはデメリットです。
できる限り被膜にダメージを与えず、全体の汚れをしっかりと落としたいのであればENEOSウイングの手洗い洗車サービスをご利用ください。
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