洗車の手法のひとつ、「泡洗車」をご存知でしょうか。泡洗車は一般的な洗車よりも、汚れ落ちや仕上がりなどに関して優れた効果を発揮します。
そこで今回は、泡洗車のメリットやデメリット、具体的なやり方について詳しく解説いたします。
自分で泡洗車をする際の注意点やおすすめの依頼先も記載していますので、ぜひ最後までご覧ください。
泡洗車を行うことのメリット

泡洗車とは、専用のカーシャンプーをきめ細やかな泡状にして車を洗う洗車方法です。泡を作るためには、フォームガンなどの道具を使うと手軽で効果的です。
しっかりと泡立てて洗車することで、以下のようなメリットが得られます。
ボディ表面を保護し傷つきにくい
車のボディには、砂ぼこり・鉄粉・花粉などの汚れが付着しています。
このような汚れが付いたままのボディに、カーシャンプーを十分に泡立てずに擦ると、摩擦によって傷がついてしまう原因になります。
泡洗車なら、泡が汚れを包むクッションの役割を果たすため、塗装面に傷がつくリスクを抑えることが可能です。
汚れを浮かせてスムーズに除去
泡洗車で用いるきめ細かな泡は、ボディ表面の汚れを浮かせて包み込みます。
これにより力を入れて擦らなくても汚れが落ちるため、塗装に傷がつくリスクだけでなく、体力的な負荷も抑えられます。
光沢感と撥水効果の向上
泡洗車では、汚れが泡に包まれることで浮き上がり、他の場所に再度付着するリスクが軽減されます。
洗浄効果が高く、細かい汚れもしっかり落としやすいため、洗車後は光沢感の向上が期待できます。
また、汚れによって撥水効果が低下してきたコーティング車も、泡洗車なら被膜を傷つけにくく、汚れをしっかり落とせるため、軽度の汚れであれば撥水効果の回復が期待できる可能性があります。
ただし、コーティング自体が劣化している場合は、再施工や専用のメンテナンス剤が必要です。
短時間で効率的に洗車が可能
泡洗車は一般的な洗車よりも洗浄効果が高いため、作業時間が短縮されるというメリットもあります。
特に大型車などボディの表面積が広い車は、通常の洗車では手間や時間がかかりがちです。
泡洗車なら泡を使って優しくなでるだけで汚れが落としやすく、作業効率が大幅に向上します。
環境にも経済的にも優しい洗車方法
泡洗車の優れた洗浄効果には、「水の使用量の削減」というメリットもあります。
濃密な泡が汚れを包み込み、水をかけるだけでスムーズに洗い流せるため、シャンプー後のすすぎ作業が短時間で済みます。
その結果、水の使用料や水道料金の無駄を抑えられ、環境にも経済的にも優しい洗車方法といえるでしょう。
泡洗車のデメリット

泡洗車にはメリットが多いですが、実践する前に以下のようなデメリットがあることも理解しておく必要があります。
初期コストがかかる
スポンジを使い手動でカーシャンプーを泡立てるだけでは、泡洗車の効果を十分に発揮できない場合があります。
よりきめ細かく密度の高い泡を作るためには、フォームガンなどの道具や泡洗車専用のシャンプーが必要です。
そのため、一般的な洗車よりも道具を揃えるためのコストがかかります。
初心者には難しい場合もある
泡洗車はただ泡立てれば良いというわけではなく、正しい作業手順も重要です。
手順を誤ると、汚れの落ち具合が不十分になったり、泡の効果を十分に発揮できないことがあります。
そのため、洗車に慣れていない方や、洗車の知識が少ない方にとっては、ややハードルの高い洗車方法といえるでしょう。
自分で泡洗車を行う際の具体的なやり方

先述したように、泡洗車の効果を実感するには「道具」と「作業手順」の2点が重要になります。
ここでは、自分で泡洗車を行う際に知っておきたい、必要な道具と具体的な作業手順を解説いたします。
泡洗車に必要な準備物
正しく泡洗車をするためには、以下の道具が必要です。
- フォームガンまたは泡スプレー
- 泡洗車専用のシャンプー
- マイクロファイバー製のスポンジや羊毛製などの洗車グローブ
- ホースまたは高圧洗浄機
- 拭き取り用のタオル(マイクロファイバー製がおすすめ)
フォームガンは、ホースや高圧洗浄機に取り付けて使う道具です。
水とシャンプーを混ぜて、プロが洗車で使うような濃密でクリーミーな泡を作ることができます。
フォームガンにも様々な種類がありますが、初めて使う場合は性能とコストのバランスが良い5,000円程度のモデルがおすすめです。
フォームガンの代わりに、レバーを押すだけで簡単に密度の高い泡を出すことができる「泡スプレー」を使っても良いでしょう。
また、カーシャンプーについては、泡洗車専用のカーシャンプーの使用をおすすめします。
一般的なカーシャンプーでも問題ありませんが、泡洗車用のカーシャンプーはより泡立ちに優れており、高密度な泡を作りやすいです。
「泡洗車専用」「フォームガン専用」などと記載されているカーシャンプーを選びましょう。
泡洗車の手順
必要な道具を用意したら、以下の手順で泡洗車を行いましょう。
STEP1 下準備
作業中に水やシャンプーが乾かないよう、直射日光を避けて日陰や涼しい場所へ車を移動させましょう。
また、フォームガンを使う場合は、事前にシャンプーと水を規定量で準備しておきます。
STEP2 車体を水で濡らす
ホースや高圧洗浄機を使い、ボディ全体を水で濡らします。
汚れがついたままシャンプーを使うと、汚れ・ホコリとの摩擦で塗装面に傷がつきやすくなるからです。
また、全体を水に濡らした方が、泡がムラなくついて洗い残しを防ぐことができます。
STEP3 泡を吹き付ける
フォームガンまたは泡スプレーを使い、ボディ全体へ均等に泡を散布します。
上から下へ向かうように散布すると、汚れが一層落ちやすくなります。
また、ホイール周辺やバンパー部分は汚れがたまりやすいため、念入りに泡を吹きつけましょう。
STEP4 泡を馴染ませる
泡を散布したら、そのまま数分程度放置します。
塗装面の汚れに泡が馴染み、包み込んで落としやすくする効果があります。
直射日光に当たる環境で作業すると、この段階で乾いてシミになってしまう可能性があるため注意が必要です。
STEP5 車体をスポンジで優しく洗う
泡だけでは落ちない汚れがあれば、スポンジや洗車グローブを使って手洗いします。
泡の上から撫でるように、優しく洗いましょう。
STEP6 十分にすすぐ
ホースまたは高圧洗浄機を使い、ボディ全体をくまなくすすぎます。
汚れや泡が残っているとあとでシミになる可能性があるため、丁寧に洗い流します。
泡を吹き付けるときと同様に、上から下へ向かって水をかけましょう。
STEP7 拭き上げ
すすぎが終わったら、マイクロファイバータオルで水分を拭き取ります。
水滴が残ると水シミやウォータースポットが生じるため、丁寧かつ手際よく進めましょう。
泡洗車の注意点

自分で泡洗車に挑戦するなら、以下の点に注意が必要です。
頻繁な洗車は塗装面が薄くなるリスクがある
車を保管する環境にもよりますが、一般的な洗車頻度の目安は2週間に1回程度です。
定期的な洗車は塗装を長持ちさせるために必要なケアですが、一方で洗車をしすぎると塗装を傷める原因になる場合もあります。
塗装に優しい洗車方法でも、頻繁に繰り返されれば塗装面が劣化して薄くなるリスクがあることを念頭に置き、適度な頻度を心がけましょう。
なお、積雪地帯で使用される融雪剤が車に付着した場合は、速やかに洗車することをおすすめします。
水温が低いと泡立ちが悪くなる
過度に冷たい水を使うと、泡立ちが悪くなり泡洗車の効果が十分に発揮されない可能性があります。
真冬に泡洗車を実施する場合は、気温低下の影響を受けにくい場所や時間帯を選んだり、お湯を混ぜて水温を調節したりといった工夫が重要です。
気温が高い日の洗車はシミができやすい
泡洗車は低温だけでなく、高温の環境でも注意が必要です。
特に直射日光の下や気温の高い場所では、ボディ表面の温度が上昇しやすく、水分やシャンプーがすぐに乾いてシミができやすくなります。
そのため、夏場に泡洗車をする場合は、比較的涼しい早朝の時間帯をおすすめします。
車種や塗装の状態によっては配慮が必要
使用するカーシャンプーによっては、塗装の質感が変わったり、コーティングに悪影響を与える成分が含まれていることがあります。
例えば、マット塗装の車に艶出し成分が入ったカーシャンプーを使うと、本来のマットな質感が失われ、不要な光沢が出てしまうことがあります。
特殊な塗装やコーティング施工をしている車の場合は、専用のケア用品を使うか、カーシャンプーの製品情報をよく確認してから選ぶようにしましょう。
花粉や黄砂の時期は泡の濃度を濃くする
春先は、花粉や黄砂などの頑固な汚れが車のボディに付着しやすくなります。
特に花粉は水に溶けにくいため、汚れをしっかり浮かせて洗い流せるように、通常よりも泡の濃度を高めて洗車するのが効果的です。
また、粒子が細かい黄砂は、ボディに付着したまま擦ると傷の原因になるため、いつもより丁寧に、たっぷりの水で洗い流すようにしましょう。
フォームガンを使用した後はしっかり乾燥させる
フォームガンは、使用後によく洗浄して乾燥させましょう。
泡や水分がノズル内に残ったまま放置すると、ノズルの詰まりやカビが発生する可能性があります。
洗浄の際は、金属製のブラシなどは使用せず、水で泡をしっかり洗い流します。
日陰でしっかり自然乾燥させ、直射日光や高温・低温の環境は避けて保管しましょう。
車を守りながら優しく洗車!泡洗車ならENEOSウイングへ

ENEOSウイングでは、全国に300以上の店舗を展開し、プロによる泡洗車サービスをご提供しております。
完全手洗いのため、お車の形状や汚れ具合に合わせて最適な洗浄方法を選び、丁寧に汚れを落とします。
ムース泡で汚れを包み込み、柔らかいムートン100%モップで優しく洗浄します。塗装面へのダメージを最小限に抑え、丁寧に洗車を行いますので、安心してお任せください。
また、水シミのリスクを抑えながら透明感のある仕上がりを目指せる、「純水手洗い洗車」を取り扱っております。(店舗によっては純水を使用していない場合がございます。)
詳しくは、お近くのENEOSウイングにお問い合わせください。
洗車に関するよくある質問

最後に、洗車に関するよくある質問について解説いたします。
フォームガンで洗車をするメリットは?
フォームガンを使うと、手間なく高密度な泡を作り出すことができます。
バケツに水を溜めて手動で泡立てる工程が不要になるため、簡単かつ効果的な泡洗車を行えるようになることがメリットです。
まとめ
泡洗車は、きめ細かな泡で汚れを包み込み、塗装面へのダメージを抑えながら、効果的に汚れを落とせる洗車方法です。
ただし、使用するシャンプーの選び方や正しい手順を守ることが重要です。
泡の濃度や拭き取りの丁寧さによって仕上がりや効果が大きく変わるため、注意点をしっかり押さえた上で実施しましょう。
安心して効果的な泡洗車を体験したい方は、プロの技術と専用設備が揃ったENEOSウイングにお任せください。 愛車の美しさを長く保つお手伝いをいたします。
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