車についた傷は傷消しスプレーで直せる?方法や注意点、業者へ依頼した際の費用相場まで

車についた傷を修理する方法は、自身で修理するか、業者に依頼するかの2つに大きく分けられます。

自身で修理する場合は、傷消しスプレーやコンパウンド、タッチペンなどの市販の修理アイテムを使用することになりますが、傷の種類や大きさに合わせて適切なものを選ばなければなりません。

この記事では傷消しスプレーについて、正しい使い方やほかの補修アイテムとの使い分け、また費用相場なども解説します。

目次

傷消しスプレーの効果と適用可能な傷の種類

傷消しスプレーとは、塗料をスプレー缶で吹き付けて傷を目立たなくさせるアイテムです。ただし、車についた傷ならどのようなものでも消せるわけではありません。

傷消しスプレーは、塗装の表面にできたごく浅い傷や、クリア層(塗装の最上層)にとどまっている軽い傷、または範囲の広い擦り傷に効果的です。

きれいに仕上げるためには、サンドペーパーやプラサフ、脱脂剤などのアイテムも一緒に使う必要があります。

具体的な使い方や手順については、後ほど詳しく紹介します。

傷の程度に合わせた補修アイテムの選び方

傷消しスプレーは便利なアイテムですが、すべての傷に対応できるわけではないため、傷の深さや種類に応じて適した補修方法を選ぶ必要があります。

以下に、主な傷消しアイテムとそれぞれに適した傷の深さをまとめました。

スクロールできます
傷消しアイテム適している傷の深さ特徴など
コンパウンド(研磨剤)ごく浅い傷・軽い擦り傷や洗車傷に最適
・手軽で比較的簡単
傷消しスプレー浅い〜中程度の傷 (クリア層〜塗装表面)・広範囲の傷をカバーしやすく、初心者にも使いやすい
・色ムラに注意
タッチペン小さな点傷や線状の塗装剥がれ・ピンポイントで補修したい時に最適
・特別な道具や工程がほとんどいらない
傷隠しシール・フィルム軽微な擦り傷や塗装の小さな剥がれ・一時的な補修や応急処置に有効
・貼るだけで手軽
パテ+塗装へこみを伴う傷・パテで成形したのちに塗装が必要
・手間と技術を要するためDIY上級者向き

傷消しスプレーで対応できない傷とは

傷消しスプレーは比較的手軽に傷の修理ができるアイテムですが、以下のような傷には向いていません。

下地が露出している傷

傷が下地や金属部分まで達している場合、傷消しスプレーだけでの補修は難しくなります。

スプレーでは傷を完全にはカバーできず、水分が塗装面の下に入り込んでパネルにダメージを与えてしまうおそれがあるためです。

このような場合、傷の状態によっては下地を剥がしてパネルをチェックする必要があるケースも多く、原則としてプロへの依頼がおすすめです。

無理にDIYで対応しようとすると、かえって補修範囲が広がってしまうリスクもあるため注意しましょう。

歪みやへこみを伴う傷

バンパーやドアなどの外装パネルが物理的に歪んだり、へこんだりしている傷は、傷消しスプレーだけでは対応できません。パテを使用したへこみ修理が必要です。

大きなへこみや歪みの場合は板金修理での対応になるため、DIYは難しいでしょう。

フレームについた傷

フレームは車の骨格を支え、安全性にも直結する重要な部分です。

無理にDIYで修理を行うと歪みが生じ「修復歴車」とみなされて、リセールバリューが大きく下がるリスクもあります。

軽い塗装修理程度であれば問題ないこともありますが、フレームに関わる補修は高度な専門知識と技術が必要です。

そのため、フレーム部分の傷や損傷は、必ず専門の修理業者に速やかに依頼することをおすすめします。

傷消しスプレーを使った修理のメリット・デメリット

傷消しスプレーによる補修には、メリットとデメリットの両方があります。

それぞれを理解したうえで、使用するかどうか判断しましょう。

メリット

傷消しスプレーは、初心者でも扱いやすい傷消しアイテムです。

多少のコツは必要ですが、手軽にチャレンジできるのがメリットといえるでしょう。

カー用品店やECサイトなどで入手でき、カラーナンバーによってはオーダーも可能です。さらに、業者に依頼する場合と比較すると、コストを抑えられるメリットもあります。

デメリット

一方で、傷消しスプレーには事前の下地処理が必要で、手間がかかる点がデメリットです。

吹き付けに失敗すると「塗りムラ」や「液だれ」が起きやすく、カラー選びを間違えると補修跡が目立ってしまうこともあります。

さらに、塗装は経年劣化するため、同じカラーナンバーでも色味が微妙に異なる場合があり、自然に仕上げるには高い技術が求められます。

色調整が難しいケースでは、プロへの依頼を検討したほうが良いでしょう。

傷消しスプレーを使った修理手順

傷消しスプレーを使用する前に知っておきたい、選び方・修理手順・修理後のケア方法について解説いたします。

傷消しスプレーの選び方

車の傷消しスプレーを選ぶ際、事前に愛車のカラーナンバーを確認しておきましょう。

傷消しスプレーには様々な種類があり、それぞれ使用に適したボディカラーが異なるからです。

車のカラーナンバーは、運転席や助手席のドア・フロアマットの下・エンジンルームなどにある型式表示プレートに記載されています。

このカラーナンバーを参考に、傷消しスプレーを購入しましょう。

自己修復の手順と注意点

傷消しスプレーを使った修理の手順は、以下の通りです。

STEP
傷の部分に付着した汚れを落とす
STEP
傷の周囲をビニールとマスキングテープで養生する
STEP
サンドペーパーで表面を研磨する
STEP
シリコンオフで油分を取る
STEP
プラサフ(下地用塗料)を吹き付ける
STEP
傷消しスプレーを吹き付ける
STEP
ぼかし剤を吹き付ける
STEP
自然な見た目になるまで6~7を繰り返す
STEP
1週間程度乾燥させる

傷消しスプレーは他の傷消し剤よりも定着しにくいため、丁寧な下地処理が重要です。

脱脂や下地用塗料は必ず使い、傷消しスプレーは薄く重ね塗りするイメージで塗布しましょう。

修復後のメンテナンスとケア

傷消しスプレーで吹き付けた塗料は、完全に乾燥するまで1週間程度の期間を要します。

完全に乾いていない間に雨や結露で水気に晒されると、塗料が剥がれてしまうため注意しましょう。

また、塗料を落としにくくするために仕上げとしてクリアスプレーを吹き付けるのもおすすめです。

傷消しスプレーを塗布してから1日放置し、脱脂してからクリアスプレーを吹き付けて完全乾燥を待ちましょう。

傷消しスプレーの傷補修は難易度が高い

傷消しスプレーは、少しのミスで状態が大きく悪化するリスクを伴うため初心者には不向きなアイテムです。

ここでは、傷消しスプレーを使用した場合によく見受けられる失敗の例と対処法をご紹介いたします。

傷消しスプレーでの傷補修の失敗事例

傷消しスプレーで良く見受けられる失敗事例は、以下の通りです。

  • 同じカラーナンバーでも微妙な色の違いで補修跡が浮いて見える
  • 下地処理が不十分で塗料が剥がれた
  • スプレーを一度に吹き付けすぎて液だれした
  • ホコリなどの異物が混ざって「ゆず肌」になった

傷消しスプレーによる修理に失敗した場合は、塗料を剥がして下地を整え再び修理する必要があります。

失敗した場合の対処法

元のボディカラーとスプレーの塗料で微妙な色の違いが生じた場合は、ぼかし剤を塗布しましょう。

塗布した箇所と周囲の色味がなじみ、浮いて見えにくくなります。

塗料が剥離した場合は再度その部分を研磨し、丁寧に下地処理を行い再塗装しましょう。

液だれやゆず肌で塗装面の見た目が悪くなったら、有機溶剤を使用して塗料を除去します。

そのうえで下地処理と再塗装を行うと良いでしょう。

確実にキレイに修復するなら業者への依頼が賢明

傷消しスプレーによる修理はキレイに仕上げることが難しく、プロではない方だと失敗に終わる可能性が高いです。

また、先述した対処法を実践しても次はキレイに仕上がる保証はありません。

そのため、車の傷を確実にキレイに消すのであれば最初から業者へ依頼した方が賢明と言えます。

業者に依頼する場合のメリット・デメリット

業者に傷の修理を依頼すると、以下のようなメリット・デメリットがあります。

メリット

  • DIY修理よりも仕上がりの質が格段に高い
  • 専門的な知識と機材で傷の状態に最適な修理をしてくれる

デメリット

  • DIY修理よりも費用が高くなる
  • 依頼先や内容によっては、予約や修理に時間がかかることもある

なお、実際にどれだけメリットを感じられるか、デメリットがどの程度負担になるかは、依頼先によって変わります。

そのため、依頼先を探す際は複数の店舗を比較して、自分に合ったサービスを選ぶことが大切です。

小さな傷から大きな傷まで対応!傷消しはENEOSウイングへお任せを

車の傷をスプレーで対処できるか不安な方、傷消しスプレーによる修理で失敗してし

まった方は、ENEOSウイング板金塗装サービスをご利用ください。

いずれの店舗も熟練のプロが在籍しており、各サービスの独自工法を駆使した安い・早い・キレイな修理が可能です。

以下は、ENEOSウイングで行った修理事例の一部です。

できるだけコストを抑えつつ、キレイな仕上がりをお求めのお客様はENEOSウイングにぜひお任せください。

当社サイトでは、各店舗での施工事例もご紹介していますので、ぜひ参考にご覧ください。

傷修復の費用

車の傷修理にかかる費用は、傷の度合い・損傷箇所・依頼先などによって変わります。

なお、浅い傷であれば15,000円~50,000円程度で修理可能な場合が多いです。

ENEOSウイングでは、国産車・5cm以下の線傷や擦り傷であれば8,800円台からの修理も可能です。

お見積もりは無料かつ迅速にご提示いたしますので、お近くのENEOSウイングへお気軽にご相談ください。

傷消しスプレーを使った傷修理に関するよくある質問

最後に、傷消しスプレーを使った傷修理に関してよくある質問を回答と一緒にまとめました。

塗装ムラが出てしまった場合の修復方法はありますか?

傷消しスプレーで塗装ムラが出た場合、有機溶剤などで塗料を剥がしてから再塗装を行うという方法があります。

ただし、スプレーは本来塗料の微調整ができず塗りムラが出やすいアイテムです。

塗りムラを避けたい方やすでに出てしまった方は無理に自分で対処せず、プロへの相談をおすすめします。

傷が深い場合でも傷消しスプレーで修復できますか?

傷消しスプレーが対応している傷は、塗装面の最上部にあたる「クリア層」のダメージのみです。

下地層が見えるほどの深い傷やへこみは傷消しスプレーで修復できないため、プロに修理を依頼しましょう。

黒い車の傷はどうやって消せますか?

傷消しスプレーの中には、黒いボディカラーに対応した製品もあります。

カラーナンバーに適合するものであれば、黒い車にできた浅い傷も傷消しスプレーで消すことができます。

なお、確実にキレイに傷を消すのであればプロへの修理依頼がおすすめです。

まとめ

車の傷消しスプレーは、広範囲にできた浅い傷をDIY修理で修理する際に役立つアイテムです。

手軽に購入でき、業者に依頼する場合と比べてコストを抑えられる点も魅力です。

ただし、使用には高度なテクニックが求められ、塗りムラや液だれ、ザラつきなどの仕上がりトラブルが起こりやすい点には注意が必要です。

「できるだけ出費を抑えながら、確実に美しく仕上げたい」という方は、ENEOSウイングにお任せください。 独自工法・万全の設備・熟練のプロによる技術力で、高品質な修理をお手頃価格でご提供しています。

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この記事を書いた人

ENEOSウイング編集部です。コラムで車に関するお役立ち情報をお届けしています。

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