車検の基本料金とは?車検料金の内容や相場、安くする方法など徹底解説

車検費用は、税金などの「法定費用」に加え、車検業者へ支払う「基本料金」も発生します。

基本料金は金額や内訳について法律で定められていないため、依頼先によって大きく変わることもあります。

本記事では、車検の基本料金に含まれる費用項目や業者ごとの相場、費用を安く抑えるコツなどについて解説いたします。

車種ごとの車検費用の相場もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

車検費用の仕組み

車検にかかる費用は、大きく分けて法定費用と基本料金があります。

法定費用とは、税金や自賠責保険料などの費用を指します。

義務として国や関係機関に支払う費用であり、金額は一定のためどこで車検を受けても内訳や総額が変わることはありません。

一方、基本料金は車検業者に支払う費用で、金額は業者ごとに異なります。

金額は各社が独自に定めているため、車検の依頼先によって総額は変わります。

車検業者に依頼する場合は、基本料金も含めた総額を事前に確認し、費用をシミュレーションしておくことが大切です。

車の所有者が自分で検査場に車を持ち込み車検を受ける、ユーザー車検の場合は、基本料金はかからず、支払うのは法定費用のみとなります。

車検の「基本料金」とは?

車検の基本料金とはどのような費用なのか、項目・金額の2点に分けて詳しく解説いたします。

基本料金の項目

基本料金の内訳は車検業者によって変わりますが、基本的には以下の費用が含まれています。

基本検査料

基本検査料は車検において必要な検査に発生する料金で、継続検査料や測定検査料などと呼ばれることもあります。

車が保安基準に適合しているかどうかを確認するための検査や測定にかかるため、車検を受ける際に必ず発生する費用です。

点検費用

車検では、法律で義務付けられている「24ヵ月点検」も同時に受ける場合がほとんどです。

そのため、車検の基本料金にはこの費用も含まれているケースが多くあります。

24ヵ月点検は、車を正常な状態で維持するための点検整備であり、故障を未然に防ぐために実施されます。

24ヵ月点検は受けなくても罰則は発生しませんが、安全な走行のために実施が推奨される重要なメンテナンスです。

事務手数料

車検を受ける際には、継続検査申請書の提出や税金の納付など、様々な書類手続きが必要です。

事務手数料は、これらの書類作成や手続きを代行する際に発生する費用です。

基本料金の金額

基本料金の金額は業者ごとに変わるとはいえ、業者の種類別に相場を見ると一定の傾向があることが分かります。

主な車検業者ごとの、基本料金の相場は以下の通りです。

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業者費用
ディーラー30,000円〜100,000円程度
車検専門店20,000円〜70,000円程度
ガソリンスタンド15,000円〜70,000円程度

上記の通り、ガソリンスタンドは比較的安く、ディーラーは高くなる傾向にあります。

なお、金額だけでなくサービス内容も業者ごとに異なるため、各業者の特徴も理解したうえで依頼先を探すことが大切です。

車検業者別の特徴については、後ほど詳しく解説いたします。

基本料金以外にかかる車検費用の内訳は?

先述したように、車検では基本料金以外の費用も発生します。

車検に必要な費用の総額をイメージするためにも、基本料金以外の費用項目も知っておきましょう。

法定費用

法定費用には、国で支払いが義務付けられている税金や印紙代、加入が義務付けられている自賠責保険の保険料が含まれます。

業者に車検を依頼する場合、ユーザー車検を実施する場合、どちらにも発生する費用です。

すべてのドライバーの義務「自賠責保険」

自賠責保険とは、法律によりすべての車に加入が義務付けられている保険のことです。

保険料は設定した契約期間に応じた金額となります。

契約期間は1ヵ月単位で自由に選択できますが、一般的には車検の期限と同期間の24ヵ月、または余裕をもって25ヵ月に設定します。

そのため、車検では自賠責保険の更新も同時に行う場合がほとんどで、更新の際にかかる保険料も車検費用として含まれます。

自賠責保険の保険料は、以下の通りです。

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期間24ヵ月25ヵ月36ヵ月37ヵ月
保険料(普通車)17,650円18,160円23,960円24,190円
保険料(軽自動車)17,540円18,040円23,520円24,010円

※沖縄県・離島を除く
※2025年2月現在

車の重量に対して課せられる税金「自動車重量税」

自動車重量税は、車の重量に応じて課税される税金で、車検のタイミングで納付します。

車は、年式が古くなるほど環境負荷が大きくなると考えられているため、新車登録から13年・18年が経過すると、自動車重量税が引き上げられます。

一方で、国が定めた燃費基準を達成している「エコカー」は、自動車重量税が免除または軽減の対象となります。

自動車重量税の税額は、以下の通りです。

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車両重量
(単位:t)
エコカー
(本則税率)
エコカー対象外
(標準税率)
エコカー対象外
(13年経過)
エコカー対象外
(18年経過)
軽自動車5,000円6,600円8,200円8,800円
0.5以下5,000円8,200円11,400円12,600円
~110,000円16,400円22,800円25,200円
~1.515,000円24,600円34,200円37,800円
~220,000円32,800円45,600円50,400円
~2.525,000円41,000円57,000円63,000円
~330,000円49,200円68,400円75,600円

※2年自家用
※2025年2月現在
※一定の条件を満たすエコカーは自動車重量税が免税となる場合があります。

書類の発行に必要な「印紙代」

印紙代とは、車検証や車検適合証の交付を受けるために必要な手数料です。

この費用には、国に支払う「自動車検査登録印紙」と、独立法人自動車技術総合機構に支払う「自動車審査証紙」の金額が含まれます。

ユーザー車検の場合は、自分で印紙や証紙を購入し手続きする必要がありますが、業者に依頼する場合は必要な代金を支払うだけで手続きを代行してもらえます。

印紙代の具体的な金額は、以下の通りです。

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車種検査方法自動車検査登録印紙自動車審査証紙合計
普通自動車持込検査
(認証工場)
500円1,800円2,300円
保安基準適合証の提出
(指定工場)
1,400円
(OSS:1,200円)
400円1,800円
(OSS:1,600円)
軽自動車持込検査
(認証工場)
1,800円400円2,200円
保安基準適合証の提出
(指定工場)
1,400円
(OSS:1,200円)
400円1,800円
(OSS:1,600円)

※自家用車・継続検査の場合
※2025年2月現在

法定費用に関するより詳しい解説は、以下の記事をご覧ください。

部品交換費用や整備費用

車検の点検で保安基準を満たすために修理や交換が必要と判断された場合、部品交換や整備の費用が発生します。

特に、年式が古い車は経年劣化が進んでいるため、車検時に部品交換や修理が必要となるケースが多く、費用が高くなる傾向があります。

車のカテゴリー別、車検費用の相場は?

同じ業者に依頼しても、車種によって車検費用の総額は変わります。

以下より、各車種の車検にかかる費用の内訳と金額を詳しくご紹介いたします。

軽自動車の車検費用の相場

軽自動車は排気量が660cc以下の車両と決められており、法定費用も一定なため車検費用をシミュレーションしやすい車種です。

軽自動車にかかる車検費用の相場は、以下の通りです。

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法定費用自賠責保険料(24ヶ月)17,540円
自動車重量税(エコカー外)8,200円
印紙代(指定工場・窓口申請)1,800円
車検基本料15,000円〜70,000円程度
合計42,540円~97,540円程度+整備代

※自家用・継続検査
※車検基本料はガソリンスタンドにおける相場を参考

普通自動車(5ナンバー車)の車検費用の相場

5ナンバー車とは、排気量が2,000cc以下・全長4,700mm以下・全幅1,700mm以下・全高2,000mm以下のすべてに該当する車です。

いわゆる小型乗用車で、トヨタの「ヤリス」やホンダの「フィット」などが5ナンバー車にあたります。

5ナンバー車(1.1t~1.5tと仮定)における車検費用の目安は、以下の通りです。

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法定費用自賠責保険料(24ヶ月)17,650円
自動車重量税(エコカー外・1.5t以下)24,600円
印紙代(指定工場・窓口申請)1,800円
車検基本料15,000円〜70,000円程度
合計59,050円~114,050円程度+整備代

※自家用・継続検査
※車検基本料はガソリンスタンドにおける相場を参考

普通自動車(3ナンバー車)の車検費用の相場

3ナンバー車とは、排気量が2,000cc・全長4,700mm・全幅1,700mm・全高2,000mmのいずれかを超える車が該当します。

近年は3ナンバー車の割合が増え、多くの普通自動車が3ナンバー車に該当します。

例えば、トヨタの「プリウス」やホンダの「ステップワゴン」などです。

3ナンバー車(1.6t~2tと仮定)における車検費用の目安は、以下の通りです。

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法定費用自賠責保険料(24ヶ月)17,650円
自動車重量税(エコカー外・2t以下)32,800円
印紙代(指定工場・窓口申請)1,800円
車検基本料15,000円〜70,000円程度
合計67,250円~122,250円程度+整備代

3ナンバー・5ナンバーの区分は重量とは関係ないため、車種によっては3ナンバー車より5ナンバー車のほうが税額が高くなる場合や、大きな差がない場合もあります。

輸入車の車検費用の相場

法定費用は、国産車と輸入車で違いはありません。

ただし、輸入車の多くは軽自動車に該当しないため、法定費用の目安については上述した3ナンバー車・5ナンバー車の金額を参考にしてください。

輸入車は国産車よりも整備が必要になる頻度が高い傾向にあります。

さらに、部品の取り寄せに時間やコストがかかるため、車検基本料や整備代が国産車よりも高くなるケースが多いです。

車検基本料金を安く抑えるコツ

車検の基本料金は10万円前後になることもあり、さらに法定費用や整備代も合わせると大きな出費になります。

ただし、基本料金は依頼先によって金額が異なるため、以下3つのポイントを押さえることで費用を抑えられる可能性があります。

複数の業者からの見積り

業者に車検を依頼するにあたって、事前の見積もりは必須です。

各社で基本料金の内訳や金額は異なるため、複数の業者で見積もりを取って比較してみましょう。

車検をよりお得に依頼できる業者を効率的に見つけることができます。

また、緊急性の低い整備や不要な整備が含まれていないかをチェックするためにも、見積もり内容の確認は重要です。

事前点検

車検の際に要整備箇所が多いと、整備代がかさみ、車検費用の総額が高くなる原因になります。

そのため、日頃からこまめに点検し、必要な整備を事前に済ませておくことが大切です。

事前にメンテナンスをしておけば、車検時の整備項目を減らせるため、費用総額を抑えられる可能性があります。

割引サービスの活用

車検業者によっては、「WEB予約割引」や「早期予約割引」など、特定の条件で割引されるサービスを用意していることもあります。

車検時期が近づいたら、近隣の車検業者でお得なサービスを実施していないか確認しておきましょう。

車検を依頼できる業者とそれぞれの特徴

車検は、主にディーラー・車検専門店・カー用品店・ガソリンスタンドなどで受けることができます。

それぞれの業者には料金やサービス内容に違いがあるため、自分に合った業者を選ぶことが大切です。

以下より、主な車検業者の特徴を詳しくご紹介いたします。

ディーラー

ディーラーは、自社メーカーの車に関する知識が豊富なスタッフが対応してくれる他、純正品を使った整備が行われます。

サービス品質の高さを重視して車検を受けるなら、おすすめの業者です。

ただし、純正品を使用することや、緊急性の低い「予防整備」が行われる場合が多いことから、費用が高くなりやすい傾向があります。

車検専門店

車検専門店は、車検の検査や点検を専門に行う業者です。

作業がスピーディーで、「即日車検」に対応している店舗も多いため、早く車検を受けたい人に適しています。

ただ、整備内容は必要最低限となることが多いため、車の状態に不安がある場合は、事前に点検や整備を受けておくと安心です。

カー用品店

カー用品店では、カーアクセサリーやケア用品の販売に加え、車検を受け付けている店舗もあります。

ディーラーや車検専門店よりも基本料金が安い傾向があり、部品の在庫も豊富なため、整備が必要な場合でもスムーズに対応できることが多いのが特徴です。

ただ、カー用品店は店舗によって検査や整備の質にバラつきがあることもあります。

また、部品交換には社外品を利用できるため、ディーラーよりも整備費用を抑えられるメリットがありますが、品質面のリスクもあるため、ある程度の知識を持って利用すると安心です。

ガソリンスタンド

街のガソリンスタンドでも、車検に対応している店舗は多くあります。

給油や洗車など、日常的な用途のついでに車検の見積もりを依頼できるという利便性の高さが大きなメリットです。

また、車検基本料が安い傾向があるため、お得に車検を受けたい方にも適しています。

ただし、ガソリンスタンドも整備士や車検設備の充実度はバラつきがあるため、情報をよく確認してから依頼を検討すると良いでしょう。

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車検に関するよくある質問

最後に、車検の費用に関するよくある質問について解説いたします。

車検の法定費用はいくらですか?

車検の法定費用は、自賠責保険が17,540円~24,190円、印紙代は1,600円~2,300円程度かかります。

自動車重量税に関しては、車の重量や燃費性能によって金額が変わります。

車検の費用は何年目に高くなりますか?

車検費用は、13年目以降に高くなります。

法定費用の一部である自動車重量税が、新車登録から13年経過すると高くなるからです。

また、13年未満でも年数の古い車は部品の劣化が進みやすいため、整備代が高くなりがちです。

ディーラーでの車検は高いですか?

ディーラーは他の業者よりも車検費用が高い傾向にあります。

部品交換の際に純正品を使うこと、車の安全性の確保を優先して予防整備を多く取り入れることなどが主な原因です。

ただ、サービス品質が高いため、コストよりも安心感を重視したい場合は、ディーラー車検を検討しても良いでしょう。

まとめ

車検は法律で義務付けられており、車の安全性を維持するために欠かせない重要な検査です。

車検の基本料金は業者によって金額やサービス内容が異なるため、費用の内訳や相場を把握し、事前のメンテナンスや業者選びを工夫することで、車検費用を抑えることが可能です。

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この記事を書いた人

ENEOSウイング編集部です。コラムで車に関するお役立ち情報をお届けしています。

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