小さな傷は、あまり目立たないものだとすぐに修理をするか迷ったり、そのままにしておく人もいると思います。ですが、小さな傷だからと軽視していると、見えない部分でサビが広がり、また腐食が進むとボディに穴が空いてしまうこともあるのです。
ここでは、サビができた傷の修理方法からサビを発生させないための予防法について説明していきます。
車の傷からサビができる原因とは
車のボディは鋼板でできているため
ボディは、鋼板という鉄でできているため、塩分や水分が付着するとサビになってしまいます。
そのためボディには塗装が施され、サビから守っています。
しかし、ぶつけてしまったり、擦ってしまったりなどして塗装が剥がれてしまうと、鋼板に水分や塩分が付着し、サビとなってしまうのです。
日本の高温多湿という気候
日本は世界的に見ても湿度が高く、特に梅雨から夏にかけて高温多湿となるため、サビの発生や促進してしまう条件が揃っています。
湿度の高い環境で車を放置していると、サビがエンジン内部にまで進行してしまうこともあります。
潮風や海水などによる塩害
海から吹いてくる潮風や海水にはかなりの塩分が含まれており、塩分は金属の酸化を促進させる働きがあるため、サビの原因となります。
融雪剤による塩害
冬場に路面凍結防止のために用いられる融雪剤もサビの原因となります。
融雪剤の主成分は、塩化ナトリウムや塩化カルシウム、塩化マグネシウムで、いわゆる「塩」です。
前述の通り、車の大部分は鉄でできています。
主成分が塩である融雪剤に加え、溶けた雪水も加わり、余計にサビが発生しやすくなるのです。
車の傷からできたサビは放置してもいい?
結論から言うと、放置は絶対にNGです。
サビを放置するとは広範囲に及び、深く侵食してしまうからです。
放置すると深刻なダメージになる可能性も
一見小さなサビでも内部でサビが広がると、サスペンションやブレーキを侵食し、部品の劣化を早めます。
足回りやブレーキ回りでサビが進行してしまうと、ブレーキが正常に作動しなくなる恐れがあり大変危険です。
また、ボディに発生したサビは、進行するとやがて大きな穴が開いてしまったり、フレームまでサビの繁殖を広めたりしてしまいます。
フレームは金属でできており、金属まで腐食してしまうと本来の強度を失い、車両全体の強度が失われるなど危険な状態になりかねないのです。
サビができた傷の修理は高額になる傾向に
ついて間もない傷とサビが発生した傷とでは、修理代に大きな差が生じます。
サビが発生した傷の修理は、塗装面の補修に加え、サビの除去作業が必要となるため、工数の増加に伴い修理代も高くなります。
サビは、時間経過とともに範囲が広がるため、できる限り早めの対処を心がけましょう。
すぐに修理ができない!サビを作らないための予防方法
できるだけ早く傷の修理を行った方が良いとされていても、日常的に車を使っている場合、修理に出すタイミングなどが難しく、すぐに修理することが難しいことも。
ここでは、車についた傷にサビを発生させないための予防方法をご紹介します。
こまめに洗車する
最もサビやすい車の下回りのサビを防ぐためには、付着した塩分や水分などを洗車で落とすことが重要です。
洗車後にはしっかりと乾燥させることも、サビを防ぐことに繋がります。
また、潮風を浴びたあとは、できるだけ早く洗車をして、ボディに付着した塩分や水分を洗い落とすことが大切です。
下回りに防サビ処理をする
地面に一番近い車の下回りは、雨や雪など様々な理由で水分がつきやすい位置にあるため、サビが発生しやすいと言えます。
下回りのサビを防ぐために、サビ止め剤などの防サビ処理は有効です。
下回り全体にサビ止めを使用すると一定期間はサビの発生や侵食を防げます。
ボディコーティングをする
車にボディコーティングを施すことにより、塗装面に直接傷がつくのを防いでくれます。
また、コーティング膜ができることにより、塩害からもボディを守ることができるのです。
サビができる前の修理が鉄則
最初は小さな傷でも放置をすれば、雨や空気に触れてサビが広がり、やがて腐食して穴が空いてしまいます。
またどんなにサビの予防をしていても、サビが発生する可能性はある上、前述の通り、サビができた傷の修理は高額になる傾向にあります。
そのため、傷ができた場合は、できるだけ早い修理が必要です。
サビができてしまった場合の対処法
防サビ対策を実施していても、車のサビを完全に防ぐことはできません。
もしサビができてしまった場合の対処法を紹介します。
市販のアイテムを使ってサビを取る
車のボディのサビには、自動車用品店などで手に入るサビ落としグッズで対処することが可能です。
液状やクリーム状のものがあり、患部に塗り込むことでサビを浮かし落とすことができます。
サビを落としたあとは、サビが再び発生しないように防錆剤を塗布したり、塗装後にコーティングを行なったりするようにしましょう
サビが浸透している場合は業者へ相談
自分で対策できる範囲には限度があります。
患部が指の爪程度の大きさ以上となると、市販アイテムではサビを取りきれないことが多く、特に幹部に凹凸などがある場合は、難易度が高いです。
そのため、綺麗にサビを落とし広がりを抑えたいという方は、なるべく早くプロへ相談することが重要です。
自分でできるサビができた傷の修理方法
軽微な傷であれば自分で修理できるのではないか?と考える方もいると思います。
傷が軽微で、発生したサビも軽度の状態であれば、自分で修理することは可能です。
しかし、サビをしっかり落とした上で修理することが大切です。
サビができた傷の修理方法を詳しく見ていきましょう。
まずは、サビを綺麗に取り除いた上で、サビの進行を防ぐ防錆剤を塗ります。
サビ落としは、細かいヤスリやルーターなどを使って少しずつ削り落としましょう。
この時、傷以外の部分まで削り取らないように周辺を養生しておくことが大切です。
サビを取り除いたら、しっかりと防錆剤を塗布していきましょう。
車のカラー番号を確認し、適した塗料を塗布します。
タッチペイントなど塗料の中には、サビ止めの成分が入っているものもあります。
その場合は、1のサビを取り除いた上にそのまま塗布することができます。
ただし、サビ止めの塗料も防錆剤と同様に、あくまでもサビの進行を防ぐものであるという認識をしておきましょう。
塗料が乾いたらコーティング剤で塗装部分を保護します。
コーティングには防錆効果は期待できませんが、コーティングにより防御膜を作り、新たなサビが発生するのを防ぐことができます。
また、コーティングにより塗装面に直接傷が入ることも防いでくれます。
サビができた傷を修理する際の注意点
サビを落としてから塗装をする
サビ取りをせずにサビ止めをしても効果はありませんので、サビがある場合は必ずサビを取ってからサビ止めの作業を行いましょう。
サビ落としは、耐水サンドペーパーややすりで削り落とすか、もしくはカー用品店などで販売されているサビ落としセットを使用すると良いでしょう。
いきなりスプレー塗料を吹き付けない
サビ取りをした後、そのままカラースプレーを吹きかけることはやめましょう。
防サビ効果のあるタッチペンを使用するのであれば良いですが、カラースプレーそのものには、防カビ効果がありません。
必ず防サビ効果のあるプライマーを塗ってからカラースプレーを使用しましょう。
傷より広範囲のサビ取りをする
傷部分にサビが見えている場合、塗装面の下にサビが広がっている可能性が高いため、状態を良くチェックして、サビのある部分は全て取り除くことが大切です。
サビが発生している範囲の見極めが難しいときやサビが広がっているという場合は、無理をせずにプロにお任せすることをおすすめします。
サビができてしまった傷はどこで修理できる?
傷が原因で発生したサビは、放置すると車をどんどん侵食していきます。
自分で修理ができない場合や、自分での修理が困難なほど大きな傷・サビができている場合、どこで修理できるのでしょうか?
車のサビを修理できる場所とその特徴をご紹介します。
1.ディーラー
一つ目は、車のディーラーでサビ取りを依頼する方法です。
車を購入したディーラーであれば、サビ取り後の塗装などもメーカー純正の塗料で仕上げてくれます。
そのメーカーのボディの知識を知り尽くしていることはもちろん、使用する塗料に関しても高い知識を持っているため、とにかく綺麗に仕上げたいという方におすすめです。
ただし、ディーラーは工賃が高いため、サビ取り費用は高額になる可能性が高いです。
2.板金塗装業者
二つ目は、板金塗装業者でサビ取りを依頼する方法です。
板金塗装業者では、毎日たくさんの車を取り扱っているため、ディーラーと同等の技術力を持ち合わせながら、ディーラーよりも安価に依頼できるメリットがあります。
ただし、板金塗装業者は郊外に店舗を構えていることが多いため、自宅から遠くなってしまうケースも多いです。
3.ガソリンスタンド
三つ目は、ガソリンスタンドです。
ガソリンスタンドは板金塗装業者と提携している店舗が多いため、前述した板金塗装業者の技術力を保有しているところがほとんどです。
また、全国各地に店舗を構えている会社が多いため、自宅近くで車を預けることができるというメリットがあります。
板金業者と同様に、安価で依頼できるところも多いため、まずは見積り相談をしてみることをおすすめします。
サビができてしまった傷の修理にかかる費用相場
サビができてしまった傷の修理にかかる費用相場は以下の通りです。
修理箇所 | 費用相場 |
---|---|
バンパー | 2万〜4万円 |
フェンダー | 3万〜5万円 |
ドア | 3万〜6万円 |
ボンネット | 4万〜7万円 |
トランク | 4万〜6万円 |
屋根(ルーフ) | 3万〜7万円 |
前述した通り、サビができてしまった場合は、傷の修理に加えサビ取りの作業が必要です。
そのため、サビができる前の傷を修理する場合より高くなる傾向にあります。
また、サビの進行によって穴が空いてしまっている場合は、さらに金額が上がり上記の金額より1万〜3万円程度高くなります。
サビができてしまった傷もお任せ!傷修理はENEOSウイングへ!
ENEOSウイングではサビができてしまった傷も、安心してお任せください。
年間11,000台以上の板金施工実績と長年積み重ねてきた経験やノウハウにより、高品質仕上げを実現いたします。
またENEOSウイングでは、自社リペア工場を保有しており、高い技術を持つスタッフが在籍し施工することで、一定の品質を維持することができます。
さらに、ガソリンスタンドで板金修理を受け付けている店舗によっては、修理は下請けの工場で行うケースも多いですが、ENEOSウイングは自社リペア工場のみで修理が完結するため、リーズナブルな価格かつ短期間での修理が可能です。
お見積りも無料で対応しておりますので、まずお気軽にご相談ください。
大切なお車についた傷の状態を確認し、ご予算などをお聞きした上で、最適なプランをご提案させていただきます。
車の傷からできるサビについてよくある質問
車の傷からできるサビに関する、よくある質問を回答と一緒にまとめました。
車のサビの直し方は?
一般的に、まず錆びている部分を取り除き、新しい鉄板を溶接します。
その後に、ボディと同じ塗料で塗装する流れとなります。
車のサビやすい場所は?
車で錆びやすい箇所は、走行時に雨や風を受ける車両の前面部分、融雪剤が巻き上げられて付着するタイヤ周り、車の下回りなどがあげられます。
車に傷がついてからサビるまでの時間は?
サビの進行は保管状況や使用状況によって異なりますが、早いものでは数日のうちに進行し車を腐食していく可能性があります。
見た目以上にダメージを与える可能性があるため、傷を見つけたら放置せずにすぐに対処することが重要です。
車のサビ取り剤は100円均一などにもある?
100円均一でも、研磨スポンジやクリーナーなどのサビ取りに使えるアイテムが購入可能です。
しかし、自分でのサビ取りは車のボディーを傷つけてしまうことがあるため、自己責任で行う必要があります。
専門業者であれば、板金や塗装においても確かな知識を持っているため、安心して依頼が可能です。
車の傷がサビるとどうなる?
目で見て確認できる傷にサビてきている場合、塗装の裏側など見えない部分にも腐食が進んでいる可能性があります。
例えば、塗装が浮いたり、軽く触れただけでボロボロとボディが剥がれるなどです。
最悪の場合、穴が空いてしまうこともあるので、サビを発見したらすぐに修理業者へ相談しましょう。
まとめ
今回は、車の傷からサビができてしまった場合の対処法や修理方法について解説してきました。
日本は高温多湿であり、傷からサビができやすい条件が揃っており、また潮風や海水、融雪剤などにより、車のサビが侵食していきます。
傷口にできたサビは見た目以上に腐食が進んでいる場合が多いため、発見したらすぐに板金塗装業者へ依頼することをおすすめします。
全国各地に展開するENEOSウイングであれば、自社リペア工場を保有しておりますので、リーズナブルな価格かつ短期間での修理が可能です。
また各リペア工場には高い技術を持つスタッフが在籍していますので、クオリティ面でもご満足いただける仕上がりをご提供いたします。
お見積りも無料で実施しているので、車のサビが気になるという方は、まずはご相談ください。
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