車検に通るフォグランプとは?色、明るさ、高さなどの検査基準をわかりやすく解説

普段あまり出番のないフォグランプですが、濃い霧や豪雨など悪天候時には非常に重要な役割を果たします。

車検ではフォグランプの色・明るさ・取り付け位置など細かい基準があり、知らずに不適合のまま車検に出すと不合格になる可能性があります。

この記事では、フォグランプの車検基準や注意点、装着していない車でも車検に通るのかなどを詳しく解説します。

安全なカーライフを送るためにも、ぜひ参考にしてください。

目次

フォグランプ(霧灯)とは

フォグランプは、霧・豪雨・降雪などで視界が悪化したときに、路面や道路の端を照らして走行を助けるために装着されている補助灯です。

低い位置から近い範囲を照射し、乱反射を抑えてドライバーが進行方向を確認しやすくする役割を担っています。

ヘッドライトとの違い

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項目ヘッドライトフォグランプ
主な目的夜間や悪天候時に前方を強く照らす濃霧や豪雨などで近距離を照らし視界を確保
照らす範囲遠方まで直線的に照射車両前方の近距離を下向きに広く照射
光の特徴高い位置から直線的に照らすため乱反射しやすい低い位置から下向きに広がるため乱反射を抑制
装着義務必要(装着されていないと公道走行不可)任意(補助灯のためなくても走行可)

フォグランプは車検対象?外してもいいの?

装着されていれば検査対象になる

フォグランプは任意装備のため、最初から付いていない車は検査対象外です。

ただし、装着されている場合は保安部品として車検の対象になります。

外すことも可能ですが、左右どちらか片方だけを残すと車検に通りません。

また、外した後の配線やスイッチが適切に処理されていないと、安全面で不備を指摘されることがあります。

後付け・カスタムフォグの注意点

フォグランプは、購入時に装着されていない車でも後付け可能です。

社外品に交換するなどのカスタムもできますが、純正品でなくても車検対象になるため、保安基準に適合している必要があります。

基準を満たさないと車検に通らず公道走行もできないため、装着前の確認や調整が欠かせません。

車検に通るフォグランプの保安基準

車検でチェックされるフォグランプの項目は以下になります。

  • 個数
  • 明るさ
  • 光軸、カットライン
  • 高さ(取り付け位置)

これらの基準を満たさない場合、車検には合格できません。それぞれの基準について詳しく解説します。

個数の制限

フォグランプは前方(フロントフォグランプ)と後方(リアフォグランプ)にあり、それぞれ取り付けできる数が決められています。

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項目フロントフォグランプリアフォグランプ
取り付け可能な個数取り付けられる個数に制限はない最大2個
注意点3個以上同時に点灯させることはできない1個だけ付ける場合は車両の中心から左側に設置する必要あり

明るさの制限

明るさに関する具体的な制限はありませんが、過度に明るすぎるフォグランプは他の車の運転を妨げる可能性があり、その場合は車検に通らないことがあります。

LED化が進む中、眩しすぎるフォグランプが問題視されることもありますので、適切な明るさに調整し、安全運転に配慮しましょう。

色の基準

フォグランプの色については、車検基準において白色または黄色(淡黄色)、リアフォグランプは赤色のみ認められています。

他の色は保安基準適合外となり、左右で異なる色を使用することはNGです。

また、フォグランプの「色温度」を示すケルビン数も重要で、ケルビン数が高すぎると青白く見えるため、検査に通りません。

白いフォグランプを選ぶ場合、ケルビン数を6000ケルビン以下にすることが推奨されています。

光軸・カットラインの基準

フォグランプの光軸とは光の向き、カットラインとは光が当たる部分と当たらない部分の境目を指します。

フォグランプは対向車に眩しさを与えないよう、光軸を下向きに設定しなければなりません。

光が上向きだったり、上方向に分散している場合は保安基準を満たさず車検に通りません。

また、カットラインが乱れている場合も基準を外れるため、正しい調整が必要です。

自分での調整は難しいので、異常を感じたら整備士に点検を依頼しましょう。

高さ・取り付け位置の基準

フォグランプの高さ・取り付け位置にも厳密な基準があります。

自分でフォグランプを交換したり位置を変えるカスタマイズをしたりする場合は、以下の基準を満たす位置に取り付けましょう。

少しでも基準を外れると車検に通らないため、注意が必要です。

フロントフォグランプの高さ・取り付け位置の基準

  1. フォグランプの上縁の高さは地上0.8m以下
  2. フォグランプの下縁の高さは地上0.25m以上
  3. 車の最外側からフォグランプの縁までが0.4m以内

リアフォグランプの高さ・取り付け位置の基準

  1. リアフォグランプの上縁の高さは地上1m以下
  2. リアフォグランプの下縁の高さは地上0.25m以上
  3. テールランプの照明から0.1m以上離れている必要がある

球切れや点灯不良もNG

フォグランプは任意装備ですが、装着している以上は保安基準を満たし、正常に作動している必要があります。

球切れなどで点灯しない場合は「整備不良」となり、片側だけでも車検不合格の原因となります。

そのため、左右のフォグランプが問題なく点灯するように整備しておきましょう。

もし修理が難しい場合は、フォグランプを取り外すか配線を無効化するなどの対処が必要です。

フォグランプが不合格だったときの対処法と交換方法

フォグランプが車検に通らなかったときの対応手順

車検でフォグランプが不合格になった場合は、まず検査員の指摘内容を確認しましょう。主な原因と対応方法は以下のとおりです。

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不合格の原因対応方法
球切れ・点灯不良基準適合の電球やユニットに交換→点灯を確認
色や光量が基準外基準に合った部品へ交換→点灯・照射状態を確認
配線・取り付け位置・光軸・個数が不適合保安基準に沿って再設置・調整

なお、すぐに修理ができない場合は、フォグランプを左右とも取り外すか、配線を無効化して検査対象から外す方法もあります。

いずれにしても、対応後は再検査を受け、基準に適合していることを確認しましょう。

フォグランプの交換方法

フォグランプの交換は、バルブ交換とLEDユニット交換の2種類があります。

車種や部品によって手順や難易度が異なるため、代表的な流れを紹介します。

バルブ交換の流れ

STEP
バンパー下やタイヤハウス内からソケットにアクセス
STEP
フェンダーライナーやカバーを外して作業スペースを確保(一部車種はバンパーごと外す必要あり)
STEP
バッテリー端子を外して安全を確保
STEP
電源コネクターを抜き、バルブを回して取り外す
STEP
新品バルブを規格を確認して装着(素手で触らない)

LED一体型ユニット交換の流れ

STEP
バンパーやユニットの固定ネジを外す
STEP
配線やコネクターを外し、ユニットを取り外す
STEP
新しいユニットを取り付け、逆の手順で復旧
STEP
点灯確認と光の向き(照射具合・眩しさ)をチェック

自分で交換する場合の注意点

DIYでフォグランプを交換する際は、車検に適合する色(白または淡黄色)・光量の製品を選ぶことが大前提です。

左右で明るさが異なると、不合格になることがあります。

交換後は点灯状態や光軸を確認し、不安があれば整備工場でチェックを受けましょう。

車種によってはDIYが難しいケースもあるため、自信がない場合は無理をせず業者に依頼するのが安心です。

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車検時のフォグランプ(霧灯)に関するよくある質問

フォグランプが青色だと車検に通らない?

フォグランプの色は「白または淡黄色」と定められており、青色は基準外です。

白でもケルビン数が高すぎると青白く見えるため、6,000K以下の製品を選びましょう。また、車の後ろにつけるリアフォグランプの色は赤色と決められています。

フォグランプが片方つかないと車検に通らない?

フォグランプは左右どちらも点灯できる必要があり、片方が球切れしていると整備不良で不合格になります。

車検に適合しないフォグランプはガムテープを貼って隠せば合格する?

原則NGです。フォグランプが装着されている限り検査対象になり、基準を満たさない状態を“隠している”と判断されると不合格の可能性があります。

市販のフォグランプを取り付けた場合、車検には通る?

市販のフォグランプでも、保安基準に適合していれば車検に通ります。

ただし、「車検対応」と表示された製品でも不合格になる場合があります。装着後は整備工場で点検してもらうと安心でしょう。

まとめ

フォグランプは霧や豪雨などの悪天候時に活躍するライトで、ヘッドライトやテールランプの下に下向きに設置されています。

フォグランプが正しく設置されているかどうかは車検で厳密に確認される項目のひとつです。

基準を満たしていないと車検に通らないので、問題がないか事前に確認しておくことが大切です。

ENEOSウイングでは、フォグランプを含め、お客様に安全なカーライフを送っていただけるよう、細部までチェックしながら車検を実施します。 車検後のアフターサポートも充実しておりますので、車検の際はぜひENEOSウイングへお任せください。

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この記事を書いた人

ENEOSウイング編集部です。コラムで車に関するお役立ち情報をお届けしています。

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