トヨタ「プリウス」は、日本はもちろんグローバル市場でも高い人気を誇るハイブリッド専用車です。ハイブリッド車の代名詞ともいえるため、低燃費であることはもちろんですが、燃費にはタイヤも影響しています。
今回は、プリウスのタイヤ交換について費用を解説するとともに、プリウスにあうタイヤについても紹介しています。
この記事を参考に、より良いタイヤへ、そしてお得にタイヤ交換をしてください。
プリウスのタイヤ交換時期の見極め方
適切なタイヤの交換時期を見極めることは、安全性や走行性能などを維持するためにとても大切です。
プリウスのタイヤ交換時期は溝の残りや外観、走行距離などで判断することができます。
タイヤの溝やスリップサインで見極める
プリウスのタイヤの交換時期の見極め方のひとつに、摩耗具合を確認することが挙げられます。
通常、タイヤのトレッド面(路面と接する部分)には、溝が刻まれています。
これはタイヤの進行方向に水を弾き飛ばす排水性能に深く関係しています。
タイヤが摩耗して水が浅くなると十分な排水性能を発揮できず、タイヤが水の膜に覆われます。
タイヤと路面との間に水膜ができ、タイヤが浮いた状態になると、ハンドルやブレーキが効かなくなる「ハイドロプレーニング現象」を起こしやすくなります。
タイヤの摩耗具合は、溝の深さやスリップサインの露出で判断します。
タイヤの溝の確認方法
タイヤのトレッド面(路面と接する部分)に刻まれている溝の残りが1.6mm以下になると、スリップサインが出ます。
スリップサインは、タイヤ側面にある三角マークの延長線上に位置し、4~9箇所設置されています。
三角マークの延長線上を確認し、スリップサインが出ているか確認しましょう。
なお、スリップサインが出ているタイヤは、限界の状態といえます。
溝の残りが新品の半分程度である4mm程度にまで減ると排水性能が低下してくるので、残り溝が少ないと感じたらスリップサインが出ていなくても交換することをおすすめします。
ひび割れや偏った摩耗がある場合
タイヤは使用していなくても経年劣化していきます。
たとえプリウスにそれほど乗っていない、という場合でも、ある程度の年月が経過するとゴムが硬化してひび割れ、本来の性能を発揮できなくなります。
細かいひびはそれほど気にする必要はありませんが、大きくひび割れてタイヤ内部の骨格部(カ―カス)に達している場合はバーストの恐れがあるので、早急に交換しましょう。
また、偏摩耗が激しい場合も交換のひとつの目安です。
タイヤは装着されている位置によって摩耗する部分が異なりますが、それ以外にも運転の仕方やホイールバランス、ホイールアライメントの狂いなどでも偏摩耗を起こします。
走行距離もタイヤ交換の目安のひとつ
走行距離もタイヤの交換時期の目安になります。
一般的にタイヤの溝は5,000kmごとに約1mm摩耗するといわれているため、残り溝1.6mmのスリップサインが出る深さとなると約32,000kmの走行距離での交換が目安です。
ただし、摩耗具合やスリップサインが出る前の交換が望ましいため、走行距離30,000km手前頃からこまめにタイヤの状態をチェックして判断することをおすすめします。
プリウスのタイヤとホイールの選び方
プリウスに採用されているタイヤサイズ
プリウスの初代モデルから現行型まで、タイヤサイズを一覧にまとめました。
世代 | タイヤサイズ |
---|---|
初代 | 165/65R15 |
2代目(20系) | 195/55R16 185/65R15 |
3代目(30系) | 215/40R18 215/45R17 195/55R16 185/65R15 |
4代目(50系) | 215/45R17 195/55R16 |
5代目(60系・現行型) | 195/50R19 195/60R17 |
現在、装着しているタイヤサイズの確認方法
同世代のプリウスであっても、グレードによってタイヤサイズが異なることがあります。
また、オプションの装着によってタイヤサイズが変わっている場合や、中古車の場合は純正でないタイヤに交換されているケースもあります。
現状で装着しているタイヤがどのサイズなのかは必ず確認するようにしましょう。
タイヤサイズはタイヤの側面に記載されており、「195/65R15」といった数字のアルファベットの組み合わせで記されます。
それぞれ以下のことが示されています。
- 195…タイヤの幅
- 65…タイヤの扁平率
- R…タイヤ構造記号。現在の乗用車はラジアル構造を採用しているのが一般的です。
- 15…ホイールサイズ
プリウスに合うタイヤの選び方
純正タイヤサイズを選ぶ
一番間違いがないのが、純正タイヤです。純正タイヤはプリウスの性能や安全性を最適化するために選ばれており、プリウスの持つ操縦安定性や乗り心地などのポテンシャルを最大限に引き出してくれます。
また純正タイヤは、品質の面でも安心です。
低燃費タイヤ(省燃費タイヤ・エコタイヤ)を選ぶ
プリウスは燃費性能に優れたハイブリッド専用モデルであり、低燃費タイヤを選ぶことでその燃費性能を最大限に引き出すことができます。
低燃費タイヤは転がり抵抗を低減する設計がされており、燃費向上や環境負荷の軽減に寄与します。
タイヤのグレーディングシステムにおける転がり抵抗性能を示すグレードは「AAA」「AA」「A」「B」「C」の5段階に分類されています。
またウェットグリップ性能(地面が濡れた状態でブレーキをかけたときの止まる力)を示すものは「a」「b」「c」「d」の4つにレベル分けされています。
低燃費タイヤは転がり抵抗性能が「AAA」「AA」「A」のうちのどれかで、かつウェットグリップ性能が「d」以上のものを指します。
プリウスのタイヤ価格(値段)目安は?
ここでは、プリウスのサマータイヤの価格の相場をご紹介します。
ただし、タイヤの価格は性能などによって大きく異なるので、あくまでも一例です。
世代 | タイヤサイズ | 価格(4本) |
---|---|---|
初代 | 165/65R15 | 24,000円程度~ |
2代目(20系) | 195/55R16 | 36,000円程度~ |
185/65R15 | 28,000円程度~ | |
3代目(30系) | 215/40R18 | 50,000円程度~ |
215/45R17 | 30,000円程度~ | |
195/55R16 | 36,000円程度~ | |
185/65R15 | 28,000円程度~ | |
4代目(50系) | 215/45R17 | 30,000円程度~ |
195/55R16 | 36,000円程度~ | |
5代目(60系・現行型) | 195/50R19 | 90,000円程度~ |
195/60R17 | 60,000円程度~ |
プリウスのタイヤ交換を依頼できる場所
プリウスのタイヤ交換は、以下の場所に依頼することができます。
ディーラー
ディーラーでは純正タイヤを使用して交換することに加え、自社の車に関しての専門知識を有しているため、技術やサービスや品質に対して信頼性が高く、安心感があります。
ただし、ディーラーは一般的に他の場所に比べて費用が高めになります。
タイヤ交換専門店
タイヤ交換やタイヤ販売を主に行う専門店です。
タイヤ交換に特化しているため、作業スピードや技術に優れている傾向があります。
専門店なのでさまざまなタイヤブランドやサイズを取り扱っており、カスタマイズやアドバイスも受けることができます。
カーケア用品店
自動車関連の製品を扱うカーケア用品店では、タイヤ交換サービスを提供している店舗もあります。
タイヤ専門店同様に、その場で購入したタイヤでの交換を依頼することもできます。
ただし、タイヤ交換を専門にしているわけではなく技術力や設備について店舗によって差があるため、確認が必要です。
ガソリンスタンド
一部のガソリンスタンドでは、タイヤ交換を行っています。
給油のついでにタイヤ交換ができるので、利便性が高いことがメリットといえますが、専門のタイヤショップに比べてサービス範囲や技術力が限定される場合があります。
依頼を出す場合は、事前に口コミや評判などをチェックしてみると良いでしょう。
プリウスのタイヤ交換費用(値段)の目安
プリウスのタイヤ交換にかかる工賃の目安について、年代別のプリウスのタイヤサイズごとに、また依頼場所によってどの程度変わるのかを一覧でご紹介します。
年代別プリウスのタイヤ交換費用一覧
世代 | タイヤサイズ | 工賃(4本) |
---|---|---|
初代 | 165/65R15 | 7,800円程度~ |
2代目(20系) | 195/55R16 | 9,700円程度~ |
185/65R15 | 7,800円程度~ | |
3代目(30系) | 215/40R18 | 10,000円程度~ |
215/45R17 | 9,700円程度~ | |
195/55R16 | 9,700円程度~ | |
185/65R15 | 7,800円程度~ | |
4代目(50系) | 215/45R17 | 9,700円程度~ |
195/55R16 | 9,700円程度~ | |
5代目(60系・現行型) | 195/50R19 | 12,000円程度~ |
195/60R17 | 9,700円程度~ |
依頼先別プリウスのタイヤ交換費用一覧
依頼先 | 工賃(4本) |
---|---|
ディーラー | 20,000円程度~ |
タイヤ交換専門店 | 10,800円程度~ |
カーケア用品店 | 13,200円程度~ |
ガソリンスタンド | 7,800円程度~ |
プリウスのタイヤ交換費用を抑えるポイント
タイヤ1本の交換であれば、大きな出費とまではいきませんが、4本交換となると大きな出費になります。
ここでは、プリウスのタイヤ交換費用を抑えるポイントをまとめました。
サイズダウンすることで安く抑えられるケースも
一般的にタイヤ交換の工賃は、タイヤサイズが大きくなるほど高額になります。
そのため、プリウスの純正タイヤのサイズよりも若干小さいサイズのタイヤを選ぶことで、工賃を安く抑えられる場合があります。
ただし、タイヤサイズを変更すると車両の性能や安全性に影響を及ぼすこともあるので、サイズダウンは専門知識のあるプロに相談・確認した上で行うことをおすすめします。
見積もりを取って依頼先を選択する
タイヤ交換の費用は、店舗や地域によって異なる場合があります。
複数の業者から見積もりを取り、価格やサービス内容を比較することで、より安い場所に依頼することが可能になります。
とはいえ、見積もりの価格だけに注目するのではなく信頼性や技術力も考慮し、バランスの取れた業者に依頼することが大切です。
ECサイトで購入して交換してもらう
ECサイトでは、実店舗で購入するよりもタイヤを格安で購入できる場合があります。
ただしECサイトにはさまざまな品質のタイヤが出品されているので、タイヤの価格比較やレビューをチェックするなどして、信頼できる販売業者から購入することが重要です。
また、持ち込みで交換を依頼する場合、割高になる傾向にあります。
事前に持ち込みした場合の工賃とタイヤ価格から、店舗で購入した場合と金額がどの程度変わるのか確認が必要です。
ENEOSウイングは持ち込みタイヤ交換も可能!高い技術を持ったスタッフ対応で安心
知識豊富なスタッフが最適なタイヤをご提案
ENEOSウイングでは、タイヤ交換に関する知識が豊富、かつ高い技術を持ったスタッフが最適なタイヤをご提案します。
プリウスのメリットである燃費性能を引き出すことはもちろん、
- お客様の運転スタイル
- 使用環境に合わせ
- 耐久性
- 快適性
- 安全性
などの要素も考慮し、お客様にとってベストなタイヤ選びをサポートします。
持ち込み、直送でのタイヤ交換も可能
もちろん、お客様がご自身で購入したタイヤを持ち込んでいただき、交換することも可能です。
また、ECサイトで購入したタイヤを直接ENEOSウイングに送っていただく「直送」での交換も承っております。
多彩なニーズに対応しておりますので、お客様にとってご都合の良い方法でご利用いただけます。
※直送をご希望の場合は、事前に店舗へお申し付けください。
WEBからのご予約でお得な割引や特典も
ENEOSウイングのタイヤ交換はWEBからのご予約も可能です。
WEBからのご予約かつ4本セットでの交換で、お得な割引サービスもございます。
他にも店舗によって様々な特典やキャンペーンなどもご用意しております。ぜひご利用ください。
以下よりご利用を希望する店舗を検索いただくと、タイヤ交換費用の詳細や割引価格などをご確認いただけます。
また、事前にご予約いただくことで、お待たせすることがないほか、特別なご要望などもあらかじめお伺いできるので、当日の流れもスムーズです。
プリウスのタイヤ交換に関するよくある質問
30系プリウス、50系プリウスのジャッキの収納場所はどこですか?
ジャッキは荷室の下に収納されています。レンチなどの工具も合わせて収納されていますので、一緒に取り出しましょう。
なお、ジャッキの収納場所は取扱説明書で確認することができます。
取扱説明書をなくした場合は、トヨタの公式HPよりWEB上で取扱説明書を確認することも可能です。
プリウスのタイヤ交換1本あたりどれくらいの費用がかかりますか?
プリウスのタイヤ交換1本あたりの工賃はグレードや年式、またタイヤを交換する店舗によっても異なりますが1,700円程度~2,500円程度です。
タイヤの代金も含めてトータルで考えると、8,000円程度~といえるでしょう。
プリウスのタイヤ4本を交換する場合、どれくらいの費用がかかりますか?
プリウスの型式や業者によって異なりますが、4本の工賃+タイヤ代金で35,000円以上は必要になります。
見積もりを無料で行っているところも多いので、詳細はご希望の依頼先に見積もりを出してもらうと良いでしょう。
プリウスのジャッキポイントはどこにありますか?
プリウスのジャッキアップポイントは、型式によって異なります。
自分の車の正確なジャッキアップポイントを知るには、取扱説明書を確認することをおすすめします。
また自分でジャッキアップして交換することも可能ですが、正しくジャッキアップできず車体が落ちて怪我につながる恐れもあります。
安全にタイヤを交換するためにも、プロへ依頼することがおすすめです。
まとめ
プリウスは世界初の量産ハイブリッド車として誕生したモデルで、今日の日本におけるハイブリッド車の普及に大きく貢献した車です。
2023年1月に登場した現行型では、ハイブリッド車が特段珍しくない存在になった今の時代において通用する新しい魅力を持つモデルとして、歴代で初めて19インチの大径タイヤを採用しました。
低燃費が魅力の車ではありますが、世代ごとに特徴が異なり、タイヤサイズも異なります。
プリウスのタイヤ交換はプロに相談しながら、自分が所有するプリウスの良さを活かせるタイヤを選び交換しましょう。
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