タイヤは実に多くの種類があり、タイヤごとに特徴や発揮される性能は異なります。
タイヤの購入に慣れておらず、「特徴や性能どころか愛車に合うタイヤの選び方も分からない…」と悩む方は多いはずです。
今回はタイヤ選びで知っておきたい基礎知識を解説したうえで、種類や性能の確認方法・タイヤの種類やメーカーごとの選び方・失敗しないための注意点などについてもご紹介いたします。
タイヤ選びの失敗事例
事前に知識を身に付けないままタイヤを購入すると、様々な理由から「失敗した」と感じる結果になりかねません。
まずは、タイヤ選びにおいてよく見受けられる失敗事例をご紹介いたします。
グリップの効きが良くなかった
タイヤ選びの失敗例で特に多く見受けられるのが、タイヤのグリップ力に満足できないというケースです。
グリップ力は地面をかむ力のことで、ブレーキを踏んでから完全に停止するまでの時間に影響します。
コーナリングや悪路でもスピード感のあるドライブを楽しみたい場合などは、グリップ力を優先してタイヤを選ぶと良いでしょう。
走行時の音がうるさかった
タイヤの素材・加工・形状は、走行時に生じる音(ロードノイズ)の大きさと直結するポイントです。
特にグリップ力に特化したタイヤは、ロードノイズが大きい傾向にあります。
可能な限り静かでストレスフリーなドライブを楽しむことを重視するならば、静粛性を高める工夫が施されたタイヤを選びましょう。
タイヤのすり減り方が早かった
タイヤは定期的な交換が必要な消耗品とはいえ、短いスパンですり減ると交換によるコストがかかります。
交換したばかりのタイヤが早くすり減る原因としては、素材の耐久性の低さが挙げられます。
ただし耐久性だけでなく以下の使い方もタイヤのすり減りを早める原因となるため、ご自身の運転の見直しが必要です。
- 日頃から重い荷物を運んでいる
- 適性な空気圧を維持できていない
- 急発進や急ブレーキが多い
通販で購入してサイズが合わなかった
タイヤには様々なサイズがあり、ホイールのタイヤ幅とリム幅に適合するものを選ぶ必要があります。
ネット通販で商品情報だけを見て購入したら、タイヤとホイールの寸法が合わず取り付けられなかったという失敗例も非常に多いです。
特にタイヤ選びに慣れていない方は、ネット通販よりも店舗に足を運びプロのアドバイスを受けると良いでしょう。
タイヤ選びの基礎知識
車種を問わず、タイヤを選ぶ際は「性能」「サイズ」「寿命」「グレード」という観点から自分に合うものを見つけることが大切です。
タイヤ選びに必要な4つのポイントを、以下より詳しく解説いたします。
タイヤに求める性能を考える
タイヤが備える性能の種類としては、主に以下の8つがあります。
- ウェット性能
- ドライ性能
- 操縦安定性
- 高速安定性
- 乗り心地
- 静粛性
- 耐摩耗性
- 低燃費性
当然ながらすべての性能を兼ね備えたタイヤは存在せず、製品ごとに特化している性能は異なります。
まずは車を運転するうえでどんな性能を重視したいのかを定めることが、満足度の高いタイヤと出会うためのコツです。
タイヤのサイズの選び方
タイヤ選びで最も重要なことは、愛車に適合するサイズかどうかの確認です。
タイヤの寸法は、タイヤの総幅・断面幅(W)・断面の高さ(H)・ホイールの直径(リム径)・タイヤ外径(ホイール含めたタイヤの直径)などの数値で示されています。
まずは現在の愛車に取り付けられているタイヤのサイズを調べ、その寸法をもとにタイヤを選びましょう。
現状のタイヤサイズの調べ方
現状のタイヤサイズは、タイヤの側面に表示されている数字とアルファベットから確認することができます。
表示方法はタイヤごとに異なることもありますが、例えば「155/65 R14 75H」と刻印されている場合、各数字やアルファベットは以下のように読み取ります。
数字・アルファベット | 意味 |
---|---|
155 | タイヤの断面幅 |
65 | 扁平率 |
R | タイヤの構造 |
14 | リム径 |
75 | ロードインデックス |
H | 速度記号 |
タイヤにも寿命がある
タイヤは使用していない間も日光や乾燥などの外的要因により、少しずつ劣化が進みます。
そのため、使用頻度にかかわらず「寿命」とされている年数が経ったら交換が必要です。
ノーマルタイヤなら「製造年から4~5年程度」、スタッドレスタイヤなら「製造年から3~4年程度」で交換を推奨するメーカーが多いです。
ただし寿命まで期間が残っていても、タイヤの状態に異常があれば速やかに交換する必要があります。
タイヤグレードの違いとグレード表
タイヤには複数のグレードがあり、以下の通り各グレードで性能や価格の傾向が異なります。
グレード | 特徴 |
---|---|
プレミアム | ・静粛性や走行の安定性を重視しているタイヤが多い ・他グレードより価格が高い |
ハイグレード | ・メーカーごとに特化した性能が現れやすい ・車種を問わず取り付け可能なタイヤが多い |
ミドル | ・タイヤに求められる基本的な性能を備えた、程よいグレード ・4人乗りサイズの車に適している |
スタンダード | ・一般的な走行なら問題ない性能を備えたグレード ・コストを抑えたい場合に最適 |
タイヤの種類と性能表示
タイヤサイズの表示で末尾に記されている「W」「H」「Q」などのアルファベットは、そのタイヤが対応している最高速度や性能を示しています。
LTタイヤとは
サイズ表示の末尾または先頭に「LT」と記載されているLTタイヤは、商用バンなどの純正タイヤとして用いられているタイプのタイヤです。
一般的な乗用車タイヤよりも負荷能力が高く、荷物を多く積み込む車に適しています。
Qタイヤとは
サイズ表示の末尾に記載されている「Q」は、最高160km/hに対応していることを示しています。
また、メーカー・種類を問わずスタッドレスタイヤにほぼ必ず表示されているアルファベットでもあります。
その他のタイヤの性能表示
その他アルファベットと、各アルファベットが示す最高速度は以下の通りです。
アルファベット | 最高速度 |
---|---|
L | 120km/h |
M | 130km/h |
N | 140km/h |
P | 150km/h |
R | 170km/h |
S | 180km/h |
T | 190km/h |
U | 200km/h |
H | 210km/h |
V | 240km/h |
W | 270km/h |
Y | 300km/h |
一般的なサマータイヤはS~Hまでとなっており、W以上のタイヤはスポーツカーなどに使われます。
アルファベットがYに近づくほど頑丈で、高速走行にも耐えうる硬いタイヤです。
車種別タイヤの選び方
タイヤの中には、特定の車種に特化した専用タイヤもあります。
ここでは、車種ごとに適したタイヤ性能と専用タイヤの特徴について解説いたします。
軽自動車専用タイヤ
軽自動車専用タイヤはサイズが13~15インチかつ、軽自動車に最適なリム径で耐摩耗性に特化したタイプのタイヤです。
軽自動車のタイヤは外径が小さい分回転数が多くタイヤが摩耗しやすいことから、摩耗の耐性に特化しています。
ミニバン専用タイヤ
ミニバン専用タイヤは、安定性と耐荷重性に優れていることが特徴です。
車高の高いミニバン用のタイヤには、ハンドルを切った際に車体がふらつかないように旋回のしやすさと高いグリップ力が必要です
また、多くのミニバンは定員数が8人程度となっているためその重さに耐えうる構造も求められます。
そのため、ミニバン性能タイヤは安定性と耐荷重性に特化したものが多いのです。
SUV専用タイヤ
SUVは街乗りだけでなく、アウトドアやオフロードでの走行も想定されています。
そのため、SUV専用としてつくられたタイヤは耐久性・静粛性・乗り心地に特化していることが多いです。
さらに砂利道や悪路にも耐えうる頑丈さと、SUVのスポーティーな外観と馴染むようなインパクトのある見た目もSUV専用タイヤならではの特徴です。
その他の車種におすすめのタイヤ
軽自動車・ミニバン・SUV以外の車種専用タイヤはあまり流通していませんが、それでも車種ごとに適したタイヤのタイプは存在します。
例えばセダンであれば、乗り心地と静粛性に優れたプレミアムタイヤがおすすめです。
プレミアムタイヤの性能は遮音性に優れた車ほど高い効果を発揮するため、タイヤのグレードにもこだわれば最上級と言える快適性と走行性能を実感できることでしょう。
また、コンパクトカーなら軽自動車と同様に耐摩耗性に優れたタイヤが適していますが、軽自動車専用タイヤとはリム径が異なるため注意が必要です。
タイヤ種類別の選び方
従来のタイヤはシーズン別に種類が分けられていましたが、近年は様々な路面の状況に対応したタイヤが多く登場しています。
各タイヤの特徴を理解し、ご自身が求めるものに近いものを選ぶことが大切です。
以下より主なタイヤの種類の特徴をご紹介いたしますので、タイヤ選びの参考にしてみてください。
ノーマルタイヤ
ノーマルタイヤは乾燥した路面や湿潤状態の路面で高いグリップ力を発揮する、一般的なタイヤです。
ノーマルタイヤは他のタイヤよりも非常に数が多く、メーカーによっては環境性能に特化したものやスポーツ走行に対応したものなども販売されています。
冬用のスタッドレスタイヤと区別するために「サマータイヤ」と呼ばれることもありますが、通常路面の走行であれば夏以外のシーズンでも使用が可能です。
スタッドレスタイヤ
「冬用タイヤ」とも呼ばれるスタッドレスタイヤは、冬場の路面での走行を想定して設計されています。
冬場は積雪や路面凍結、溶けだした雪によるシャーベット状の路面で走行する機会が増えるものです。
そのような環境下でも安全な走行ができるように柔らかいゴムを使用しており、対応範囲が広くなっています。
なお、スタッドレスタイヤには側面に「STUDLESS」という刻印があることも特徴です。
エコタイヤ
エコタイヤとは燃費性能に特化しており、環境への負荷軽減に効果的なタイプのタイヤです。
軽量かつ転がり抵抗を抑えることで、タイヤを回転させやすくして燃費性能の向上に繋げています。
ただしタイヤは転がり抵抗を抑えると相対的にグリップ力も落ちてしまう性質があるため、エコタイヤのグリップ力は比較的弱い傾向にあります。
スポーツタイヤ
スポーツタイヤは、文字通りスポーツ走行に適した性能を備えているタイヤです。
タイヤの接地面を広く取ったり接地面に特殊なゴム素材を使用することで、加速やコーナリングにおいて高いグリップ力・走行性能を発揮します。
走行性能の向上を重視しているタイヤであるため、燃費性能・耐久性・静粛性など一般的なタイヤに求められる性能は低いです。
コンフォートタイヤ
コンフォートタイヤとは快適性・静粛性・グリップ性能・燃費性能に優れたタイヤのことで、先述した「プレミアムタイヤ」にあたるタイプです。
さらに走行時の振動を低減させる素材を使用しており、乗り心地の良さと安心感に特化しています。
比較的高価なタイヤですが、燃費の良さも加味するとトータル的なコストパフォーマンスは高いです。
その他のタイヤ
その他にもメーカーによっては以下のようなタイヤが販売されており、幅広いニーズに対応しています。
種類 | 特徴 |
---|---|
オールシーズンタイヤ | ノーマルタイヤとスタッドレスタイヤの性能を併せ持ち、季節ごとに履き替えの手間がかからない |
ランフラットタイヤ | 通常のタイヤよりも硬く、パンクしても一定距離の走行が可能 |
シーリングタイヤ | トレッド面に異物が刺さっても、穴を自動的に塞ぐことができる |
応急タイヤ | 一般的なタイヤよりも小さく幅が狭い、緊急時用のタイヤ |
タイヤ選びのポイント
速度性能・車種・種類など、タイヤのタイプは多岐にわたるため何を基準に選べば良いのか分からず悩む方もいることでしょう。
以下より、タイヤ選びにおいて特に重視されやすい4つのポイントごとに選び方の詳細を解説いたします。
燃費の良さで選ぶ
燃費性能とは走行距離に対する燃費効率のことで、タイヤの場合は転がり抵抗の高さなどで良し悪しが変わります。
できる限りガソリン代を節約して維持費を抑えたい場合は、転がり抵抗が低く燃費の良い「エコタイヤ」を中心に選ぶことをおすすめします。
なお、エコタイヤにはJATMA(日本自動車タイヤ協会)が定めたランクと低燃費タイヤの証であるマークが明示されているため、燃費の良さ重視で選ぶ場合は注目してみましょう。
乗り心地で選ぶ
快適なドライブを楽しむことができるタイヤを求める方は、乗り心地に直結する静粛性やクッション性に優れたものがおすすめです。
特に「コンフォートタイヤ」は、価格が比較的高い一方で路面から受ける衝撃を吸収してくれるため、ロードノイズや不快な振動が車内に伝わりにくくなります。
ただしタイヤと車の組み合わせによってはロードノイズが発生することもあるため、「ノイズ軽減」という性能を備えたタイヤもチェックすることをおすすめします。
インチアップするか考える
インチアップとは、タイヤの外径を変えずリム径だけ大きくするカスタマイズのことです。
インチアップをすれば扁平率が高まるため、安定性やグリップ力、コーナリング性能が向上します。
ただし、タイヤのサイドウォールが薄くなるため乗り心地がやや悪化すること、燃費性能が低くなることは注意が必要です。
操縦の安定性にも影響が及ぶことを理解のうえ、ご自身が求める性能も加味しつつインチアップを検討しましょう。
タイヤメーカーで選ぶ
タイヤに求める性能や予算がある程度決まっていれば、メーカーに注目して選ぶというのも1つの手です。
各メーカーが重視しているタイヤの性能や販売されているタイヤの価格帯と、ご自身の希望がマッチしていればよりタイヤを選びやすくなります。
タイヤメーカーの種類と特徴の詳細は後述しますので、参考にしてみてください。
タイヤメーカーの選び方
タイヤメーカーを選ぶにあたって、まず「国産と外国産のどちらにするか」を決めたうえで、国内または海外企業に絞ってメーカーを探す必要があります。
以下より、国産・外国産タイヤの違いや主要メーカーの種類・特徴を詳しくご紹介いたします。
国産と外国産の違い
「タイヤは国産の方が高品質」とイメージされることは多いですが、タイヤの品質は製造国によって変わると一概に断言することはできません。
日本だけでなく、ヨーロッパやアメリカなどにも優れたタイヤの数々を生み出し高いシェア率を誇るメーカーが存在するからです。
ただし米専門誌の「モダンタイヤディーラー」が発表した2021年の世界タイヤ売上ランキングでは、1~11位の間に4社もの日本メーカーがランクインを遂げています。
世界的に高く評価される技術力を有した日本メーカーのタイヤは、総じて安心感が高いと考えて良いでしょう。
主要タイヤメーカー
数あるタイヤメーカーの中でも代表的な存在かつ、先述した2021年度売上高ランキング上位にランクインしたメーカー4社をご紹介いたします。
メーカーごとの特徴について記載していますので、メーカーでタイヤを選ぶ際の参考にしてみてください。
ミシュラン
売上高ランキング1位を獲得したミシュランは、世界でトップクラスに名の知れたフランスのタイヤメーカーです。
自動車用タイヤを実用化し、ラジアルタイヤの製品化に初めて成功したメーカーでもあります。
ミシュラン製タイヤは、総じて耐摩耗性とハンドリングの正確性に長けていることが特徴です。
価格水準はやや高いものの長持ちすることを考えると、安価で耐久性の低いタイヤを購入するよりもランニングコストが抑えられて経済的と言えます。
ブリヂストン
ミシュランに続き売上高ランキング2位となったブリヂストンは、日本では言わずと知れた国内タイヤメーカーです。
タイヤ開発の際にシミュレーション・計測を行う「アルティメットアイ」、ゴムの構造を100万分の1ミリ単位でコントロールする「ナノプロ・テック」など、様々な独自技術を有しています。
ブリヂストン製タイヤはラインナップの充実性が特徴ですが、いずれも直進安定性・ドライ性能・ウェット性能・燃費性能・ライフ性能・静粛性・乗り心地という7つの性能が重視されていることが特徴です。
グッドイヤー
売上高ランキング3位のグッドイヤーは、北米を中心に活躍するアメリカの大手タイヤメーカーです。
グッドイヤー製タイヤは長距離走行が必要なアメリカの環境下を想定して開発されているため、耐久性や燃費性能に特化しています。
比較的低価格でありながら十分な性能を備えていると、国内外のユーザーから高い評価を得ているメーカーです。
コンチネンタル
売上高ランキング4位のコンチネンタルは、ドイツのタイヤメーカーであると同時に、自動運転システムやブレーキ系統などの開発にも注力している企業です。
BMWやメルセデスベンツなど、世界的に有名な自動車ブランドの純正タイヤとしてコンチネンタル製タイヤが採用されています。
コンチネンタルはタイヤにセンサーを内蔵してトレッドの深さや温度を測定する「コンチセンス」、ホイール内のセンサーで収集したデータをもとにアラートを通知する「コンチコネクト」などの独自技術を有しています。
最先端のテクノロジーを組み合わせ、安全性と快適性を高めたタイヤを開発していることが特徴です。
タイヤ交換を依頼できる場所
ご自身に合ったタイヤを見つけ、購入したあとは現状のタイヤと交換する必要があります。
タイヤ交換を依頼できる主な業者は、以下の4種類です。
タイヤ交換専門店
タイヤの販売・交換を専門的に行っている業者です。
国内外とわず様々なメーカーのタイヤを豊富に取り扱っており、購入の段階からタイヤに関して熟知したスタッフが対応してくれます。
タイヤ交換の工賃は比較的安いですが、高機能なタイヤを選ぶと費用総額が高くなることもあります。
ディーラー
ディーラーは特定のメーカー製自動車に詳しいスタッフが在籍しており、希望に応じて最適な純正品タイヤを提案してもらえます。
また、手厚い保証サービスが設けられていることもメリットです。
しかし交換可能なタイヤは純正品のみであるため、選べるタイヤの数は少なく工賃の総額が高くなりやすいです。
カーケアショップ
車の整備や修理、車検などカーケア全般を請け負っているカーケアショップでも、タイヤ交換の依頼が可能です。
安価なタイヤから高価なタイヤまで幅広く取り扱っており、安い工賃で交換してもらうことができます。
ただし様々な用途で来店するユーザーがいるため、混雑の影響を受けやすく待ち時間が発生する場合があります。
ガソリンスタンド
街の至るところにあるガソリンスタンドも、タイヤ交換に対応可能な店舗が増えています。
給油や洗車など他の目的で利用するついでに交換を依頼することができるため、最も利便性が高い業者です。
また、工賃が安いため交換費用を抑えたいという方にも適しています。
デメリットとしては、店舗によっては在庫不足により希望通りのタイヤがすぐに見つかるとは限らないという点です。
ネットでタイヤを購入する際の注意点
タイヤの価格は交換費用の大部分を占めるため、少しでも安いタイヤを購入しようとネット通販の利用を考えている方もいることでしょう。
ネット通販では安価なタイヤが多く販売されていますが、以下の注意点を知らずに利用すると失敗に終わる可能性があります。
持ち込みできない店舗もある
業者に依頼してタイヤを交換する方法は「店舗購入」と「持ち込み交換」の2通りがあり、ネットでタイヤを購入した場合は後者の方法で交換を行います。
しかし業者によっては持ち込み交換に対応しておらず、予約を済ませてからその規定に気が付くケースもあります。
そうなれば再び業者を探す手間がかかるため、まずは自宅の近くに持ち込み交換が可能な業者があるかどうかを確認しておきましょう。
タイヤ本体以外に工賃がかかる
業者にタイヤ交換を依頼する場合、その費用はタイヤ本体の価格だけでなく交換工賃や廃タイヤの処分費用などがかかります。
ネットで購入したタイヤを持ち込む場合、業者によっては店舗購入時よりも割高な工賃を設定しているため注意が必要です。
加えて通販ショップが設定した送料も合わせると、思った以上に費用総額が高くなる可能性があります。
タイヤの年式を確認する
ネット通販で販売されているタイヤの中には、安価な代わりに年式の古いタイヤも存在します。
タイヤは未使用でも経年で劣化が進むため、年式の古いタイヤを選んでしまうと本来の性能が発揮されないうえに短いスパンでの交換が必要になります。
購入前に必ず製造年月を確認し、製造から長期間経っているタイヤは購入を避けることが大切です。
タイヤの保管場所を確認する
タイヤが届いてから交換を行うまでに期間が空く場合、自宅にタイヤを保管できる場所があるかどうかも確認しておきましょう。
直射日光や雨風、湿気などに晒される場所でタイヤを保管すると、劣化を早める原因になります。
業者によっては、ネットで購入したタイヤを店舗へ直送可能な場合もあります。
自宅に保管場所がない場合は、直送に対応した交換業者を探してみると良いでしょう。
届いたらすぐにタイヤの状態を確認する
購入したタイヤが届いたら、すぐにタイヤの状態を確認しておきましょう。
万が一不具合があっても、早期に発見することができれば初期不良として返品や交換に対応してもらえることがあります。
ただし不良品に対する保証・サポートの体制はネットショップによって異なるため、購入前に確認しておくことをおすすめします。
ENEOSウイングはタイヤに精通したプロがタイヤ選びから交換まで対応します!
独自のタイヤ資格者制度を設けているENEOSウイングでは、タイヤに精通したスタッフが各店舗に在籍しております。
初めての方もご満足いただけるタイヤへ交換を実現するため、プロならではの視点でタイヤ選びから交換までサポートさせていただきます。
また、高い技術力を活かした迅速・正確なタイヤ交換も可能としておりますので、タイヤ交換にまとまった時間を確保できない方やお急ぎの方も安心してお任せください。
タイヤの持ち込みはもちろん、事前のお問い合わせで店舗へ直送していただくことも可能です。
まずはお近くのENEOSウイングへ、お気軽にご相談ください。
タイヤ選びに関するよくある質問
最後に、タイヤ選びに関してよくある質問を回答と一緒にまとめました。
車のタイヤの寿命は何年?
ノーマルタイヤなら「製造年から4~5年程度」、スタッドレスタイヤなら「製造年から3~4年程度」とされている場合が多いです。
ただし走行距離や車の保管状況によって交換するべきタイミングは変わるため、こまめな点検を心がけましょう。
タイヤ交換しないとどうなる?
定期的なタイヤ交換を怠ると摩耗が進み、以下のようなリスクが生じます。
- 振動や衝撃が吸収されず走行中の快適性が低下する
- グリップ力の低下でブレーキの効きが悪くなる
- 排水性能の低下で、雨天時にハンドルやブレーキの効きが悪くなる
- 道路交通違反の対象になる(溝が1.6mm以下の場合)
タイヤ交換をしないと走行中の感覚が変わるだけでなく、最悪の場合は命に関わる事故を起こしたり法律違反として処罰される恐れがあります。
上記のリスクを回避するためにも、タイヤは必ず定期的な点検と交換を行いましょう。
タイヤ値上げはいつから?
メーカーによって値上げの時期は変わりますが、以下の主要メーカーでは2023年4月より順次値上げが実施されています。
値上げ時期 | メーカー |
---|---|
2023年4月 | ・グッドイヤー(サマータイヤ) ・ブリヂストン(サマータイヤ) ・ヨコハマタイヤ(サマータイヤ) ・トーヨータイヤ(サマータイヤ) ・ダンロップ(サマータイヤ) ・ニットー(サマータイヤ) |
2023年5月 | ・ミシュラン(サマータイヤ、スタッドレスタイヤ) ・BFグッドリッチ(サマータイヤ) |
2023年7月 | ・グッドイヤー(スタッドレスタイヤ) ・ブリヂストン(スタッドレスタイヤ) ・トーヨータイヤ(スタッドレスタイヤ) |
2023年8月 | ・ヨコハマタイヤ(スタッドレスタイヤ) |
タイヤの扁平率を上げるデメリットは?
タイヤの扁平率を上げると、以下のデメリットにつながります。
- コーナリング性能が低下する
- スタイリッシュな見た目にしたい場合は不向き
タイヤの扁平率が上がるとタイヤがよれやすくなり、コーナリング性能が低下するためスポーツ走行には不向きです。
また、シャープでスタイリッシュな外見を好む方の場合、扁平率を挙げると見た目が好みから遠ざかる場合があります。
タイヤの交換時期の判断方法は?
以下の特徴に該当するタイヤは、交換時期が近付いていると判断して良いでしょう。
- 製造年月から5年程度経過している
- 残り溝が4mm以下
- 表面にひび割れや偏摩耗などの異常がある
- 溝の摩耗がプラットフォームの高さまで進んでいる(スタッドレスタイヤの場合)
スタッドレスタイヤは夏でも走れる?
スタッドレスタイヤは、積雪や凍結している路面での走行を前提に設計されているタイヤです。
ノーマルタイヤよりもコーナリング性能や排水性能が低いため、夏場の走行時に使用するとハンドル操作が効かなくなり事故が発生する恐れがあります。
タイヤの寿命を早めたり燃費の悪化にもつながるため、スタッドレスタイヤを夏場に使用することは避けましょう。
夏タイヤと冬タイヤの違いは?
「夏タイヤ」と呼ばれるノーマルタイヤは、夏場に温度が上がった路面での走行でも耐えられるように硬いゴム素材が使われています。
また、溝が比較的浅く転がり抵抗も低いため、排水性能・燃費性能・静粛性にも優れています。
一方で「冬タイヤ」と呼ばれるスタッドレスタイヤは、冬場の低温にも耐えられるよう柔らかいゴム素材が使われています。
溝は夏タイヤよりも深く表面にも細かな溝が刻まれているため、積雪・凍結した路面でも滑らずに走行することが可能です。
タイヤサイズが違うとどうなる?
愛車のメーカーが推奨するサイズと異なるタイヤを装着すると、走行性能・乗り心地・静粛性などに影響が生じます。
インチアップをすれば走行性能が向上し、インチダウンをすれば乗り心地や静粛性などが向上します。
ただし極端にサイズが異なるタイヤだと、かえって各性能が低下したり道路運送車両法違反となる恐れがあります。
タイヤサイズを変更する場合は、プロに相談しながら検討しましょう。
冬に夏タイヤを装着しているのは違反?
沖縄県を除く各都道府県では夏タイヤのまま積雪・凍結した路面を走行すると、道路交通法第71条第1項第6号に基づき法令違反とみなされます。
ただし、積雪・凍結がない場合は冬場でも夏タイヤを装着して問題ありません。
積雪・凍結した路面を夏タイヤで走行するとスリップなどが起こりやすくなり、他者を巻き込む大事故の発生リスクが高まります。
法令という観点だけでなく、自分や第三者の安全を確保するためにも、積雪・凍結した路面での走行時には必ずスタッドレスタイヤへの履き替えを行いましょう。
スタッドレスは履かないといけない?
ほとんどの都道府県では、路面に積雪・凍結が見受けられる際にタイヤの滑り止め対策をしていないと、法令違反として処罰の対象となります。
ただし滑り止め対策は必ずしもスタッドレスタイヤである必要はなく、チェーンやオールシーズンタイヤの装着でも可能な場合が多いです。
まとめ
タイヤは製品ごとに備わっている性能が異なり、どれを選ぶかによって走行時の安定性や快適性、燃費の良し悪しまでもが変わります。
使用頻度にかかわらずタイヤ交換は必ず行うことになるため、本記事で解説した選び方や購入の際の注意点をよく理解しておきましょう。
「選び方のポイントが細かくて迷いそう」
「自分にとって最適なタイヤがよく分からない」
などのお悩みがある方は、タイヤのプロが購入から交換まで丁寧にサポートを行うENEOSウイングにご相談ください。
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