車検切れを知らずに運転したら罰則の対象?対処法や再車検に出す方法まで

公道で車を運転するには車検を通して、その車が国の定める安全基準に適合していることを証明する必要があります。

しかし車検には有効期限があり、期限切れを知らずに運転すると重い罰則の対象となります。

今回は車検切れを知らずに運転した場合の罰則、車検切れのまま運転するリスクなどについて解説いたします。

車検切れに気が付いた場合の対処法や再車検の流れも解説していますので、参考にしてみてください。

目次

車検切れを知らずに運転した人は意外と多い

車検は車種によって有効期限が定められており、普通自動車の場合は基本的に2年ごとに車検を受けないと公道で運転することはできません。

しかし、「車検が切れていることを忘れてうっかり運転してしまった…」という経験をした方も少なからずいるようです。

車検が近づいている時にはハガキが来て車検の確認をしていましたが、ハガキが来ていなくて気づかずに運転していました。

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12288831287?query=%E8%BB%8A%E6%A4%9C%E5%88%87%E3%82%8C%20%E6%B0%97%E3%81%A5%E3%81%8B%E3%81%AA%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F

車検切れと気づかないで1年近く車を運転してた知人がいます。

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10240339375

また、自分の所有車の車検切れには注意していても、社用車のように自分以外が所有している車の車検切れを知らずに運転してしまうリスクもあります。

社用車の車検切れに気づかず2ヶ月間運転してしまいました。

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11290931466?query=%E8%BB%8A%E6%A4%9C%E5%88%87%E3%82%8C%20%E6%B0%97%E3%81%A5%E3%81%8B%E3%81%AA%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F

無車検の状態で公道を走行している車は1,000台中27台という結果も

国土交通省が公表した「ナンバー読取装置による無車検車両実態調査結果(平成28年度)」によると、読み取った車両のうち0.27%が無車検車両だったことが分かっています。

台数にして、1,000台に27台は無車検車両が公道を走っている計算です。

参考:無車検車両の使用者に対し注意喚起を行っています。|国土交通省

また、平成30年9月~平成31年3月までに実施した可搬式「ナンバー自動読取装置」を用いた街頭検査の実施結果では、読み取った車両の0.11%が無車検車両という結果に。

参考:車検切れ運行車両対策の実施結果|国土交通省

車検を失念もしくは故意に怠っているドライバーの割合は少なくない事実、そして無車検は思わぬタイミングでバレてしまうことが理解できる調査結果と言えます。

車検切れを知らずに運転していても罰則対象か?

車検が切れたまま公道を走行すると、罰則(行政処分・刑事処分)が科せられます。

車検切れの事実を知っていた場合・知らない場合のどちらも、等しく罰則の対象です。

なお、違法とされるのは「車検切れのまま公道を走行すること」であり、車検切れのまま車を保管するだけなら罰則の対象となりません。

車検切れの罰則とは

車検切れでどのような罰則を受けるのかは、状況によって変わります。

ここでは、車検切れで科せられる罰則の詳細を解説いたします。

車検のみ切れている場合

車検のみ切れた車で公道を走行(無車検運行)すると、以下の罰則が科せられます。

  • 違反点数6点
  • 30日間の免許停止処分
  • 6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金

交通違反で加算される違反点数は、過去3年間の違反点数に応じて処分が定められています。

無車検運行は「30日間免許停止処分」の対象である6点が加算されるため、前歴にかかわらず30日間は運転ができなくなります。

自賠責保険のみ切れている場合

車検の際、有効な自賠責保険証の提示が求められます。

自賠責保険は「強制保険」とも呼ばれており、すべてのドライバーに加入が義務付けられている保険です。

その自賠責保険の有効期限が切れたまま公道を走行すると、以下の罰則が科せられます。

  • 違反点数6点
  • 30日間の免許停止処分
  • 50万円以下の罰金または1年以下の懲役

車検と同じく自賠責保険も期限切れのまま公道を走行することが違法であり、期限切れのまま放置する場合は罰則の対象となりません。

車検・自賠責保険どちらも切れている場合

車検と自賠責保険のどちらも切れたまま公道を走行した場合は免停期間が延長される他、刑事処分も併合されます。

具体的な罰則の内容は、以下の通りです。

  • 違反点数6点
  • 90日間の免許停止処分
  • 80万円以下の罰金または1年6ヵ月以下の懲役

車検期限の確認方法

車検切れと知らずに運転すると決して軽くない罰則が科せられるため、忘れないように車検の有効期限を確認することが大切です。

車検の有効期限は、車検証または車検ステッカーで確認できます。

車検証

車検の有効期限は、車検証(自動車検査証)を確認する方法が確実です。

「有効期限の満了する日」という欄には、車検の期限満了日である年月日が記載されています。

なお、車検証は携行が義務付けられている重要な書類です。

期限を確認するためだけでなく違法行為とならないためにも、車内のいつでも取り出せる場所に車検証を保管しておきましょう。

車検ステッカー

車検ステッカー(検査標章)は車検を受けたあとに発行されるもので、フロントガラスの内側かつ外側から見えやすい位置に貼り付ける必要があります。

このステッカーでも、車検の有効期限の確認が可能です。

フロントガラスの外から見える表面に大きく記載された数字が車検の満了日、小さく記載された数字が満了月となっています。

また、裏面にも車検の期限満了日が年月日で記載されています。

車検切れの車を運転するリスク

車検切れの車を運転すると、主に走行時の安全性・罰則に関わる以下のようなリスクを伴います。

車の故障や不具合が起きる可能性が高い

車検では外観・足回り・計器類・ブレーキの効き具合など様々なポイントを検査し、車の安全性を確認します。

そのため車検を受けないと車の故障や不具合を知ることができず、走行時にトラブルが起こる可能性が高まります。

ただ罰則を避けるだけでなく、自分の安全と愛車を守るためにも定期的な車検の実施が必要不可欠です。

万が一事故を起こした場合、補償が受けられない可能性がある

通常、車の運転中に事故を起こすと過失割合に応じて自賠責保険・任意保険の補償を受けることができます。

しかし車検切れの車で事故を起こすと、自賠責保険の補償を受けることはできません。

また、保険会社の規定によっては任意保険でも本来受けられる補償が受けられなくなるケースもあります。

そのため相手方から受けた損害賠償請求や愛車の修理費用など、自己負担で対応することを強いられます。

免許取消となることも

先述したように、車検切れのまま運転した事実が発覚すると免許停止処分が下されます。

ただし過去3年以内に加算された違反点数と無車検運行の違反点数を合わせて15点を超えた場合、前歴がなくても1年間の免許取消処分の対象になります。

免許取消になれば「欠格期間」が生じ、しばらくは免許を再取得することができません。

逮捕されることも

無車検運行でスピード違反や事故を起こした際、悪質なケースとみなされると行政処分・刑事処分だけのペナルティでは済まない可能性があります。

例えば車検切れから長期間経過している、無車検で日常的に運転しているといったケースは悪質性や常習性があると判断され、逮捕されるリスクを伴います。

車検切れを知らずに運転していて気づいた際の対処

車検切れと知らずに運転してしまった場合、同じ事を繰り返さないために早めの対処が重要となります。

ここでは、車検切れに気が付いた際の対処法をご紹介いたします。

速やかに移動させる

車検切れの車で公道を走行させることは違反行為にあたるため、車検切れに気が付いたらそれ以上は車の運転ができなくなります。

自宅に停めている間に気が付けばそのままでも問題ありませんが、道中に気が付いたら公道を走らずに車を移動させる必要があります。

移動する場合はロードサービス・輸送サービス業者へ依頼

公道を走らずに車を移動させる方法としては、ロードサービスや輸送サービス業者への依頼があります。

なお、JAFのロードサービスは車検切れの車に対応していない他、レッカー移動による輸送サービスも車検切れの車の対応は断られる可能性があります。

手配の際は、まず車検切れの車を移動させたい旨を明確に伝えましょう。

今後も乗り続ける場合は再車検へ

今後も同じ車に乗り続けたい場合は、車検場や車検業者に車を持ち込んで再車検を受ける必要があります。

車を持ち込む場合はロードサービスや輸送サービス業者を手配するか、市区町村の窓口で仮ナンバーを取得のうえ自分で運転しましょう。

ただし仮ナンバーは5日間の有効期限がある他、自賠責保険が有効でないと取得できないため注意が必要です。

再車検の手続き方法と流れ

車検切れの車に再び乗るための再車検は、どのように受ける必要があるのでしょうか。

以下より、再車検の手続き方法や流れについて詳しく解説いたします。

車検切れの場合は「継続検査」もしくは「新規検査」を受ける

車検には様々な種類がありますが、車検切れの場合は「継続検査」か「新規検査」を受けることになります。

車検切れのまま放置してしまった車なら継続検査、車検が切れたあとに抹消登録をした車なら新規検査を受けましょう。

どちらを受けるかによって必要書類が異なる

車検には複数の書類の準備が必要ですが、継続検査を受けるか新規検査を受けるかで必要書類の内容は異なります。

それぞれの必要書類は、以下の通りです。

継続検査・継続検査申請書
・自動車検査証(車検証)
・自賠責保険証明書
・自動車税納税証明書
・自動車重量税納付書
・定期点検整備記録簿
・自動車検査票(ユーザー車検の場合)
新規検査・新規検査申請書
・自動車検査票
・自賠責保険証明書
・自動車重量税納付書
・手数料納付書
・登録識別情報等通知書
・譲渡証明書(所有者が変わった場合)

なお、自動車税納税証明書については、自動車税納付確認システムで納税情報が確認できれば提出不要です。

再車検の流れ

スムーズに再車検を受けるのであれば、車検業者への依頼をおすすめします。

業者を利用して再車検を受ける際の基本的な流れは、以下の通りです。

STEP
車検を依頼する業者を選んで依頼する
STEP
仮ナンバーを取得するか輸送サービス業者を手配して依頼先に車を持ち込む
STEP
必要書類を提出する
STEP
車検を受ける

車を持ち込む方法以外は、通常の車検と大きな違いはありません。

なお、仮ナンバーを取得する場合は有効期限も踏まえてスケジュールを立てましょう。

車検切れを防ぐための予防策

車検切れをしてからでは公道が走れなくなるうえに、再車検に車を持ち込むにも手間がかかります。

無駄な手間をかけずに法律違反のリスクも回避するには、期限内に車検を受け続けることが望ましいです。

「気が付いたら車検切れだった」とならないか不安な方は、以下の予防策を実践してみましょう。

車検ステッカー・車検証を定期的にチェックする

先述したように、車検ステッカーや車検証には車検の有効期限満了となる年月日が記載されています。

それらを定期的に見て有効期限を確認し、忘れないようにしましょう。

また、確認の際に有効期限が迫っていると分かったら、早めに車検の予約を入れておくと安心です。

任意保険の案内が届いたタイミングで車検も確認する

基本的に、自動車保険は1年ごとの更新が必要になります。

契約期間の満了日が迫ると保険会社から更新案内が届くため、それを車検の有効期限を確認するタイミングと決めておくこともおすすめです。

日常の中で期限の確認が習慣づかない場合でも、きっかけにできることを決めておけば確認を忘れにくくできます。

カレンダーアプリやリマインダーアプリを活用する

自主的に確認することが手間に感じる場合は、スマホのカレンダーアプリやリマインダーアプリの活用がおすすめです。

車検を受けたら早めに次回の車検の予約日や期限を設定しておくと、設定時に指定したタイミングで通知が届くため忘れずに車検を受けることができます。

事前通知で車検切れ知らず!車検・再車検はENEOSウイングへ

ENEOSウイングでは国土交通省から認可を受けた工場による車検サービスをご提供しており、全国に展開している店舗が窓口となっています。

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過去に車検をご依頼いただいたお客様には期限前に通知をお送りいたしますので、知らず知らずのうちに車検切れとなる心配もありません。

「お得だけどスキルは高い業者に車検を任せたい」「手間なく車検を継続できる業者がいい」とお考えの方は、ENEOSウイングの車検サービスをご利用ください。

車検切れに関するよくある質問

最後に、車検切れに関してよくある質問を回答と一緒にまとめました。

車検切れを知らずに運転していた場合、現行犯以外は捕まりませんか?

悪質な無車検運行は、発覚すれば運転中でなくとも逮捕される可能性があります。

また、悪質性・常習性が認められない無車検運行でも、後からその事実が発覚すれば逮捕されずとも行政処分や刑事処分が科せられます。

車検切れてから何日まで乗ることができますか?

車検の有効期限満了日を過ぎると、公道で車に乗ることはできなくなります。

ただし、車検切れのあとでも仮ナンバーを取得すれば最大5日間は公道での走行が可能です。

車検切れのナンバーはすぐにバレますか?

ほぼ全国の道路には、「Nシステム」と呼ばれているナンバー自動読取装置が設置されています。

Nシステムが設置された道路を通る車のナンバープレートはその都度読み取られ、データベースで照会されて車検が切れていないかどうかが判断されます。

そのため、車検切れのまま道路を走行するとすぐにバレる可能性が高いです。

車検が切れる当日は運転してもいいですか?

車検の満了日とされている当日の23時59分までの間は、公道で車の運転が可能です。

0時を過ぎて満了日の翌日に日付が変わると、車検切れとなり公道での運転が一切できなくなります。

その後も公道で車を運転するのであれば、日にちに余裕をもって車検を済ませておきましょう。

車検が切れた一日だけ運転してもいいですか?

車検の有効期限満了日が1日でも過ぎた状態で公道を走行すると、無車検運行とみなされます。

どうしても車検が切れたあとに車を運転したい場合は、仮ナンバーを取得しましょう。

まとめ

車検切れのまま公道で運転すると、「知っていた」「知らなかった」にかかわらず重い罰則が科せられます。

再び公道で運転するには再車検を済ませる必要があり、車を持ち込むための手続きや手配に手間がかかります。

そのため、有効期限内に車検を済ませることを徹底しましょう。

ENEOSウイングなら、車検サービスをご利用いただいたお客様へ期限前のご案内を行っているため、車検を受け忘れる心配もなく安心してお車に乗り続けることが可能です。

楽に・お得に・安心して車検を受けられる業者をお探しの方、すでに車検切れでこれから再車検を受けたいとお考えの方は、ENEOSウイングの車検サービスのご利用を検討してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

ENEOSウイング編集部です。コラムで車に関するお役立ち情報をお届けしています。

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